漢方薬 中医師 漢 方

胃の陰液の不足によるもので、消化管全般とくに胃粘膜の分泌不足・粘膜の萎縮・慢性の炎症などによる症候と考えられます。熱性病による脱水あるいは慢性病で津液が消耗した場合や老人にみられます。

熱性の回復期・大手術のあと・慢性胃炎・萎縮性胃炎・胃潰瘍・舌炎・神経性胃炎・糖尿病などでみられます。
【主症状】
食欲不振あるいは腹は減るが食べたくない・口の渇き・上腹部不快感・乾嘔・吃逆などが主で胸やけ・便がかたいあるいは便秘・尿が濃いなどの症候もみられます。
舌質は紅で乾燥・少苔あるいは無苔,はなはだしければ鏡面舌・脈は細数です。
【論治】
治法は滋養胃陰で,麦門冬・玉竹・石角斗・沙参・天花粉・地黄などの滋陰薬を用います。
【代表方剤】
●滋陰潤燥剤…麦門冬湯・養胃湯など。