心悸が驚,恐,怒によっておこるものは,"驚悸"といい、多くは先に心気内虚の素因が内在しています。心血不足によるものは、顔面が萎黄で、頭暈目眩をあらわします。心陽が衰弱しておこるものは、顔面が青白く、頭暈し精神が
疲労し、四肢が冷え寒がります。心と腎の虧損によるものは、心煩して十分に寝られず、頭がぼんやりして、目まいがし、耳鳴がして腰がだるくて痛みます。水飲の内停によるものは、心下の脹満・小便不利・眩暈、甚だしければ浮腫と気喘、身体の寒冷と四肢の冷えをあらわします。痰熱の上擾するものは、痰が多く胸悶し、驚き易く悪夢を見ます。オ血が内に阻滞しておこるものは、胸悶し、甚だしい場合は心痛の発作・短気喘息・暗紫色の舌苔・脈渋
あるいは結代などをあらわします。