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『生活習慣病』とは、これまで広く使われてきた『成人病』の名称に代わるものとして、1996年、厚生大臣の諮問機関で検討され、『生活習慣に着目した疾病対策の基本的方向性について』をまとめ厚生大臣に提出されたものです。要するにいままで使ってきた『成人病』という呼び方をやめてこれからは『生活習慣病』と呼ぶようにしようということなんですが、それまで、『早期発見、早期治療』の観点で進められてきた成人病対策を、病気の予防に重点を置いた対策に転換するということです。

『成人病』自体がわからないって。これもなかなか意味不明で、『年をとったらかかる病気』という加齢に注目した命名で、主な病気は、ガン、脳卒中、高血圧、動脈硬化、心臓病、糖尿病、慢性の肝炎や呼吸器病、腎臓病などで、そのうち死因の上位を占めるガン、脳卒中、心臓病を三大成人病といっておるが、糖尿病や高血圧などは合併症も起こしやすく、直接死因に結びつかなくてもこわい病気なんです。ここで大事なことは、これらの病気は食生活や運動、喫煙、飲酒、睡眠、ストレスといったふだんの生活習慣と深くかかわっているということです。

本来の病気予防は、日常生活で健康を保つよう配慮した生活をすることによって、病気にならないようにすることです。厚生省が成人病を「生活習慣病」と変えたのも、個人の習慣(生活)に対する自覚を期待しての変更と解釈できます。
なかなか意味深な施策ですね。あなたの生活習慣はどうなっていますか?。二日酔いで頭が痛くって理解できないって。『生薬』をのんで悪い生活習慣のつぐないでもしてもらったらどうです。
どう生活習慣を変えて、『生活習慣病』を防ぐかって。 それならあなたにでもできる健康法をわかりやすく見てみましょう。 今日はあなたの習慣としてとり入れてもらいたい話をします。日常の暮らしの習慣をチェックしましょう。

【入浴】
●からだの疲れをとるなら、あつい風呂でカラスの行水式。あついお湯(42.5度位)にサッと、せいぜい数分です。
●神経の疲れにはぬるま湯(40度位)で 15〜20分、どっぷりとつかります。
●高血圧や動脈硬化、太った人にはあつ風呂は要注意。心臓、肝臓の弱い人、お年寄りはぬるま湯が最適です。
●「老人に一番風呂は禁物」も正解で、先のひとのナトリウムや脂肪のとけこんだ古い湯の方が親孝行です。

【歩く】
●1分間に100〜130歩、少し息がはずむか汗ばむ程度です。手をよくふってサッサと歩く。1万歩運動も速度と時間が問題です。
●心臓、腎臓、肝臓の悪い人はゆっくりと無理をしない。
●靴もゴム製で、底の厚いものがよいです。高いヒールは膝頭や背筋に無理がかかり、腰痛が心配です。

【楽しむ】
●休日を「ごろ寝でテレビ」では生活習慣病のもと。ふだんと違ったこと(頭を使う仕事の人はからだを、からだを使っている人は頭や精神を)で生活の『間』を上手につくることが肝心です。
●間違っても“つきあい○○”はさけ、自分のための楽しみを持ちたいものです。疲れを“即日決着”できる楽しみ方を。

【睡眠】
●江戸時代の本に「寿命三寸、楽四寸」と、高枕のほうがラクですが健康のためには低い方がいいといわれていますが、医学的にみても正解で、マクラの高さは6〜8cmが最適です。
●フワフワベッ ドよりせんべいぶとんで掛けぶとんはなるべくかるいものがつかれないです。

【通勤】
●通勤電車1時間のエネルギー消費は牛乳1本とタマゴ1.5個分(約200cal)に相当、朝食抜きはもってのほかです。
●通勤ストレスに弱いもう一つの原因は寝不足です。十分な睡眠と早起きでゆっくり朝食をとり、トイレもすませてさわやかな通勤が生活習慣病を寄せつけない秘策です。

【トイレ】
●食べ物や老廃物が内臓を通って、その記録をしるす大便。消化器の状態がかなりわかります。
●コガネ色で定形、定量。これが健康体のしるしです。
●黒っぽいと大腸、直腸からの出血と潰瘍(かいよう)が心配です。
●白色は黄疸(だん)、イチゴ色なら痔を疑ってみます。
●小便もいろんな情報をみせてくれるから、よ〜く観察してください。

【リズム】
●「調子にのる」ということは、生活のリズムとして大変重要で、ふつう、生理機能は昼間に好調で夜は低下するもの。徹夜などは決して自慢できません!
●また、月曜病もリズムの乱れ。休みだからといって、ムリをせず、自然に順応して生きることこそ健康づくりのリズムです。

【食べる】
●時間のない朝食や忙しい昼食はともかく、せめて夕食だけは大切にしたいものです。疲れる姿勢や不機嫌なまま食べると胃液の分泌を悪くし、いつの間にか胃腸を悪くするものです。楽しく、ゆっくり、そして栄養的にもよいのが「なべ」料理。家族のストレス発散にもなってコミュニケーションがスムーズになることうけ合い。人生70年として約76650食。生きるために食べるのではなく、いかに楽しく食べるか…。健康に大きな差がでます!

【偏食】
●飽食の時代に栄養失調なんて、全くナンセンス。インスタント食品や加工品など、偏食によるビタミンB1不足の「かっけ」が再流行しているとか。また、若い女性の美容食やダイエット食も栄養がアンバランスな菜食主義もダメ。ともうひとつ大事なことは「好きすぎ」で食べすぎる偏食も困った現代の偏食です。

【朝食】
●立ち食い派でもゆったり派でも、朝は前夜の不足分を補うくらいで十分。ミネラル、ビタミンと少量のたんぱく質でOKです。
●でも朝食抜きでは血糖値が少なくなり神経がイライラ。集中力も欠けて、生活習慣病につながる可能性が大です。
●また、ダイエット中の朝食抜きも同様、かえって逆効果です。

【昼食】
●昼は一日の生活リズムの中心になる時間。十分な栄養をとることが大切だが、現実には朝は軽く、夜にたっぷりが日本の習慣といえます。肥満が心配な人は昼食をたっぷりとって夜を軽くする習慣が必要です。
●また、たとえ短い昼休みでもゆっくり食事を楽しむよう心がけるべきです。

【間食】
●間食も一日の食事と考えて、それぞれの食事の量を少なくして食べれば、消化や代謝にエネルギーが使われて、太る原因にはならないです。
●勿論、間食はカロリーが少ないものが効果的であるし、寝る前の間食はダメ。夜働く場合の夜食は別で、消化のいいものでエネルギー補給をする。
●また、間食は栄養的意味よりも気分転換としての意味を重視すべきでしょう。

【夕食】
●夕食でまとめて栄養をとろうとする人が多いようですが、質の面でたんぱく質、炭水化物、ビタミン、ミネラルのバランスのとれた料理を心がけましょう。
●やはり、塩分はひかえ目であること、ビタミンB1、Cの摂取を新鮮な野菜でとるのがよい習慣です。

【のむ】
●アルコール濃度が15%以内の酒(日本酒やワイン)は食欲増進の役目をはたし、アルコール濃度が40%前後(ウイスキーやブランデー)は、食後や就寝前にのむお酒といえます。
●酒は、「百薬の長」ともいわれ、上手にのめば食欲増進となり精神安定剤的な効果を発揮しますが、のみすぎると悪酔い、二日酔いとなり、長期にのみ続けると脂肪肝、肝硬変になる恐れがあります。
●また、朝から酒をのむ習慣がつくと、慢性アルコール中毒症につながります。要は毎日のまないで週に1、2日はアルコール抜きの日をつくることです。肥満、糖尿病の傾向がある人は、お酒もカロリー源であることを意識しましょう。

こうして暮らしのポイントを羅列してみると悪い習慣がずいぶんついてしまっていることに気がつくでしょう。
今からでも遅くないです!健康のために良い習慣を身につけましょう。それが『生活習慣病』の何よりの予防です。