剤形（クスリの形）について（ざいけい（くすりのかたち）について）

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市販薬には口から服用するもの（内服薬）、直接患部につけるもの（外用薬）など、さまざまなタイプがあります。

剤形は、使用し易い、効果が良く発揮される、副作用が軽減される、品質の保存期間が長いなどを目的に工夫されています。

大分類	分類	説明
内服薬	液剤、シロップ剤	シロップ剤、ドリンク剤などがあります。シロップ剤は、子供用の薬によく用いられ、薬を糖液などに溶かしてのみ易くしたものです。ドリンク剤のようにそのまま1ビンを1回で服用するものもありますが、１ビンを何回かに分けて飲むものは、1回量を添付された計量カップで計って服用しましょう。また、ドロッとした液体状の場合には、ビンを軽く振って中の成分が均質になってから1回量を別の容器にとって服用しましょう。
内服薬	カプセル剤	散剤や顆粒剤、液状の薬などを、ゼラチンでできたカプセルに入れたものです。胃や腸など、必要な場所で薬が溶けて効力を発揮するように作られています。カプセルをかみ砕いたり、切り開いたりしないで、水やぬるま湯でそのまま服用しましょう。
内服薬	顆粒剤	むせたり、苦みを残したりしないよう、飲みやすく細かい粒状に加工したものです。水やぬるま湯といっしょに服用します。
内服薬	丸剤（丸薬）	飲みやすいように球形にしたもので、かまずに水やぬるま湯と一緒に服用してください。
内服薬	散剤（粉ぐすり）	早く作用させるために、粉状にしたものです。のどの散剤には水無しで飲むものもありますが、一般には、水やぬるま湯といっしょに服用して下さい。
内服薬	錠剤	一定の形に押し固めたタイプの薬剤で、何種類かの薬を層状にしたもの（三層錠など）、表面を糖衣でコートしたものなど、さまざまなタイプがあります。飲みやすく携帯に便利で、保存性にも優れています。通常、錠剤はむやみにかんだり、砕いたりしないで、水やぬるま湯といっしょにそのまま服用しましょう。
内服薬	浸剤、煎剤（ふりだし薬、煎じ薬）	煎じたり、そのままお湯をかけて服用するように作られています。
内服薬	チュアブル剤	かみ砕いて唾液で溶かして飲み込みます。水なしで飲める特長があります。
内服薬	トローチ剤	口の中でゆっくり唾液で溶かして、効果が得られる剤形です。のどの炎症などを抑えるため直接作用させるようにしたもので、そのまま飲んだりかんだりしないで下さい。
内服薬	発泡剤	適量の水に溶かしてすぐに服用してください。ただし、水が多すぎると溶けるとき、あふれることがあるので注意してください。
外用薬	エアゾール剤	噴射剤の圧力によって成分が噴霧状、ペースト状、泡状にでる製剤です。噴霧状の製剤は冷却効果が起こって清涼感を感じるものがあります。患部までの距離や噴射時間などを守って使いましょう。
外用薬	液剤	うがい薬、傷口の消毒や虫さされ薬、水虫の薬などいろいろありますが、ビンの口にスポンジがついていて直接塗るものや、塗るためのスプレー器具や筆のついているものもあります。うがい薬は、そのまま又は薄めてのどの奥まで届くようにうがいしてください。
外用薬	坐剤（坐薬）	肛門などに挿入して使う薬です。アルミ箱やプラスチックフィルムで包装されていますから、必ず包装をとって使ってください。
外用薬	点眼剤（目薬）	目に直接用いて、目の病気の治療や症状の改善をするもので、液剤の点眼液と、軟膏タイプの眼軟膏とがあります。
外用薬	点鼻剤、点耳剤	点鼻剤は鼻かぜや鼻炎による鼻づまりなどに用いる薬剤。液状と、噴霧タイプとがあります。点耳剤は、耳の中の炎症などに用います。
外用薬	軟膏剤（ぬり薬）	皮膚や粘膜に直接、塗布する半固形状の薬剤のことをいいます。一般的に軟膏といっている油脂性基剤のものの他に、乳剤性基剤にクリーム剤もこの中に含まれます。クリーム剤は主に乾いた患部用の薬剤として使われます。基本的に皮膚の薬として用いられますが、皮膚を通って血管に吸収され全身に作用するものもあります。
外用薬	のど用スプレー剤	直接のどの粘膜面に息をはきながら噴射してください。息を吸いながら使うと、液が気管支や肺に入るおそれがあるので注意しましょう。
外用薬	ハップ剤、硬膏剤（はり薬）	特殊な布に薬剤を塗り付けたもので、身体に貼って皮膚から成分を吸収させます。貼る部分の皮膚を清潔にし、乾燥させてから貼ります。かぶれやすい人は、患部に薄いガーゼをあて、その上から貼ると良いでしょう。

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