●漢方では対症療法+自然治癒力向上の両面で対応しますが、引きはじめに適切な薬を服用して、身体を温めて休むのが最良です。
●麻黄湯は、体力の充実した方の風邪の初期に用います。悪寒・発熱・頭痛・節々(ふしぶし)の痛みなどがあり、汗の出ない場合に適しています。
激しい寒気と熱感のある風邪の人
風寒表実証(頭病・関節痛・悪寒・喘息(ぜんそく)・咳)/辛温解表の代表方剤
感冒、インフルエンザ(初期のもの)、鼻かぜ、関節リウマチ、喘息、乳児の鼻閉塞や哺乳困難、気管支炎、気管支喘息、肺炎、腸チブス、夜尿症、急仮死、卒中発作、気絶、難産。
1.感染症の初期で、発熱・悪寒・ふるえ・無汗・身体痛・頭痛・脈は浮緊などの表寒・表実を呈するもの。
インフルエンザ・感冒・各種感染症の初期など。
2.咳嗽・喘息・呼吸困難。
気管支炎・気管支喘息の発作時など。
3.アレルギー性鼻炎の発作時鼻閉など。
4.小児の鼻閉。
5.夜尿症で熟睡するもの。
6.関節リウマチ・変形性関節症などの、浮腫・冷え・痛みの緩解を目的とする。
●妊婦または妊娠の可能性のある人は、使用できない場合があります。
●発熱、悪寒、無汗。
●脈:浮、緊。
●喘咳、身体疼痛(腰、四肢、関節)。
(source)
西暦250年 三国時代 『傷寒論』 校訂 六経によって急性熱病を識別し、治療する方法について説明している。→処方使用期間:1757年間
商品番号 | 規格 | 税込価格 | 数量 | カゴに入れる↓ |
---|---|---|---|---|
k0599 | 180包(顆粒剤) | 23,760円(税込) |
煎じ薬は煎じの作業がありますがその薬効は、エキス剤よりも優れています。
商品番号 | 規格 | 税込価格 | 数量 | カゴに入れる↓ |
---|---|---|---|---|
k1053 | 30日分 | 10,778円(税込) |
商品番号 | 規格 | 税込価格 | 数量 | カゴに入れる↓ |
---|---|---|---|---|
k1333 | (EK-27)2.0g×42包(2週間分) | 2,169円(税込) | ||
k1331 | (KB-27)3.0g×28包(2週間分) | 2,169円(税込) | ||
k1332 | (KB-27)3.0g×168包(12週間分) | 11,829円(税込) | ||
k1334 | (EK-27)2.0g×294包(14週間分) | 14,129円(税込) |
●一日分生薬乾燥エキス量…1.60 g ●一日分価格(税込)…141円
商品番号 | 規格 | 税込価格 | 数量 | カゴに入れる↓ |
---|---|---|---|---|
k1683 | (N27)2.0g×42包(2週間分) | 2,169円(税込) | ||
k1684 | (N27)2.0g×231包(77日分) | 11,829円(税込) |
商品番号 | 規格 | 税込価格 | 数量 | カゴに入れる↓ |
---|---|---|---|---|
k0641 | 42包(2週間分) | 3,275円(税込) | ||
k0769 | 189包(63日分) | 13,132円(税込) |
●一日分生薬乾燥エキス量…7.5 g
商品番号 | 規格 | 税込価格 | 数量 | カゴに入れる↓ |
---|---|---|---|---|
k2112 | 500g | 19,008円(税込) |
商品番号 | 規格 | 税込価格 | 数量 | カゴに入れる↓ |
---|---|---|---|---|
k0541 | 30ml×3本 | 1,166円(税込) |
●一日分生薬乾燥エキス量…3.10 g ●一日分価格(税込)…1134円
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証(症状・体質)判定を望む方は
証の判定メニュー画面へ »
※この判定のために、AI(人工知能)のエキスパート・システムを構築しました。
次の症状のいくつかある方は、本方剤が良く効く可能性が大きいです。
…汗法:肺気を宣発し営衛を暢調にして膜理を開泄することにより、「遍身にちゅうちゅうと汗出づ」の状態にし、肌表にある外邪を汗とともに解除する治法です。
【中薬大分類】解表剤…発汗、解肌、透疹等をうながして、初期の感冒等表証に対処する方剤です。主に外感病の初期に使用します。
【中薬中分類】辛温解表剤…温めながら解表(体内表面の邪気を除く)する方剤です。風寒表証(表寒)に用います。
表寒実(ひょうかんじつ)
…証(体質・症状)が、表証(急性期)、寒証(悪寒)、実証(体力充実)の方に適応します。
【証(病機)】外感風寒(がいかんふうかん)
辛温解表・止咳平喘
・辛温解表法(しんおんげひょうほう)…辛温解表法:辛温の薬で温め風寒の邪を体表から発散させる治療法です。悪寒、頭痛、発熱を治します。類語:祛風散寒法(きょふうさんかんほう)。
・止咳(しがい)…咳を止めることです。
・平喘(へいぜん)…呼吸困難、喘息を改善することです。
・外感(がいかん)…季節や気候、環境など外界の要素で発生する病態です。
・風寒(ふうかん)…風邪+寒邪です。
本方剤の適応する使用目標は次のとおりです。
●頭痛をはじめ、耳やのどに痛みがある。
●汗が自然に出ない。
●悪寒がして体の節々が痛み、発熱する。
●腰や肩にうずくような痛みがある。
●手首の脈を指で押さえても消えないぐらい強い(浮緊で力がある)。
●胸がいっぱいになって張った感じになる。
●かぜで鼻血が出る。
●熱が出るため呼吸が荒くなり、熱い息が自覚できる。呼吸困難気味になる。
●むせるような、乾いたせきが出る。
【麻黄湯の症例・治例】…次の症例に近い病症の方は、本方剤をお奨めします。
![]() ふだんから鼻炎がある。風邪をひくと鼻がつまって、口で呼吸しなければならない。頭痛、ときどきさむけ、脈は浮で力がある。せきは出ない。 麻黄湯を与えると、10数分で鼻のつまりがとれ、風邪も3日の服薬でよくなった。 麻黄湯を風邪に用いるときは、脈が浮いて力があり、さむけと熱があって、頭痛がしたり、ふしぶしが痛んだり、鼻がつまったりするのを目標にする。 ・現代病名:鼻づまり |
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![]() 起床後に頭痛を訴え、着替えをさせたところ鼻出血があった。検温したところ、38.1℃である。顔面がわずかに紅潮し、咽頭に発赤を認める。喘鳴や咳嗽はない。 脈は浮、数、緊で著しく充実している。自然発汗はなく、皮膚は乾燥している。口渇はない。 麻黄湯エキスを1包投与し、就床させたが、頭痛がわずかに軽快しただけで約1時間経過。そこでさらに同湯エキスを1包十分なお湯で服用させた。服用後30分で全身に発汗がみられた。着替えさせて臥床させたところ、熟睡し、昼には空腹感を訴えて起き出てきた。熱は平熱となり、そのまま快癒した。 ・現代病名:感冒 |
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![]() 2日ほどで熱は下がり、そのあと、柴胡桂枝湯に切り替えたところ、3日ほどの服用で、症状はすっかり治まったということです。 ・現代病名:感冒 |
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![]() ごく初期の鼻かぜで、関節痛と発熱があり、汗をかかないという症状から、麻黄湯の服用を勧められました。その場で1服飲んだところ、すぐに鼻の症状と関節痛が治まり、汗が出て熱も下がり、数時間もたたないうちに完治したのです。 麻黄湯はかぜの初期症状に有効な処方だと説明されたNさんは、それからはいつもこの薬を持ち歩くようにしています。 ・現代病名:鼻風邪 |
![]() |
![]() 体温計で熱を計ると、39度2分もありました。発熱のためか、全身がだるいといいます。おもゆも口に入らず、水がやっと飲めるという状態です。 汗はなく、関節が痛み、発熱のため顔が赤くなっていたので、麻黄湯を服用させたところ、2日後に平熱に戻りました。 しかし、熱自体は元に戻っても、関節の痛みはまだ残り、食欲は出てきません。かぜがこじれていると考えられたので、薬を柴胡桂枝湯に切り替えたところ、2日たってすっかり治りました。 柴胡桂枝湯はこじれたかぜに効果を発揮します。 ・現代病名:かぜ |
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![]() 兄が不在なので父はお前が往くようにというので診察して帰った。父から病状を問われたので、病は傷寒で頭痛破るるが如く、悪寒発熱し、脈は浮数であると答えた。 ![]() そこで麻黄湯三貼を調合し、温服させて大いに汗を出させたところ苦痛は脱然として去った。余熱があったので小柴胡湯を与えてまもなく治った。 これは私の病を治した初めてのことである。 (尾台榕堂・方伎雑誌) ・現代病名:熱性病 |
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![]() 麻黄のあるところがポイントであると思う。12歳の子に使ってよかった例もある。一番初めに用いたのは、夜尿症のある5歳の児が風邪をひいてきた。この児は風邪をひくと小便が近くなり、一時間おきぐらいに行くという。これに葛根湯を与えたところ、かぜが治ってしかも従来の夜尿症がピッタリ止まったという。これ以来、小児にもっとのみやすい麻黄湯にしてみたところ実によく効いた。ただし、これを用いる目標の一つに、患児が寝ぼけていくら起こしても起きないということがある。麻黄が夜尿症に効くのは麻黄中のエフェドリンにアドレナリンと同じ作用があるからだということもうなずかれる。また麻黄から覚醒剤が作られるところから、これをのむと寝ぼけるのが治って、小便がたまると眼がさめるのかもしれない。あまり虚証の子には注意を要する。 ・現代病名:夜尿症 |
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![]() 夜9時ごろに39度の発熱です。翌朝になっても熱は下がらず、食欲もなく不機嫌だったので、病院にやってきました。A型のインフルエンザと診断されました。タミフルと麻黄湯(1日2.5g)を処方したところ、翌朝から熱は37度台に下がり、機嫌もよくなりました。 2日後には平熱になり、元気に遊んでいました。 ・現代病名:A型インフルエンザ |
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![]() 風邪をひくといつも痰がからみ、咳が長引いて苦しんでいた。今回は39度の熱で受診してきた。A型インフルエンザだとわかり、タミフルと麻黄湯(1日5g)を5日間処方したところ、3日目には平熱になり、咳が長引くことはなく、すっきりと治った。 「今回の臨床試験とは別に、比較的症状の軽い子供にはタミフルを使わずに漢方薬だけを処方することもあります。漢方薬は、乳児にも安心して使えるからです」 ・現代病名:A型インフルエンザ |
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夜間に38度の熱を出した。受診時の診断は、A型インフルエンザだった。 麻黄湯のみを1日1gずつ3日間処方したところ、翌朝には平熱に下がっていたという。 ・現代病名:A型インフルエンザ |
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![]() ●麻黄湯(麻黄:桂枝:杏仁:灸甘草=3:5:3:3)に六味地黄丸(牡丹皮を除く)を合わせる。 ●麻黄湯の発散作用は、原方のままでは、主に上・外へと作用します。 ●しかし麻黄湯を小剤(用量の少ない方剤)で使い、さらに六味地黄丸と合わせると、麻黄湯の作用は六味地黄丸によって下へと運ばれます。これが「用陰潜陽」(陰を利用して陽を下降させる)と呼ばれる手法です。 ●その結果、麻黄湯の通陽化気作用は膀胱にも作用するようになります。 ●またこの用薬方には、さらに「六味地黄丸の補陰作用を背景にして麻黄湯の通陽気化作用が発揮される」という意味もあります。陽気が存分に気化作用を発揮するには「みずみずしい舞台」が必要だということです。これが「用陽化陰」(陽によって陰は気化される)と呼ばれる手法です。 ●六味地黄丸には本来、牡丹皮が含まれていますが、ここでは除かれています。 牡丹皮は涼血作用をもつ寒性薬なので、麻黄湯の通陽気化作用を妨害しないように除かれているものと思われます。 ●また通陽化気作用が中心なので、麻黄よりも桂枝の用量を多くしてあります。 ●この方剤は、大人の夜尿症にはあまり効果がありません。 ・現代病名:夜尿症 |
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組成成分 |
生薬名(herb name) | 薬量(quantity) | 君臣佐使(role) | 効能1 | 効能2 | 大分類 | 中分類 |
---|---|---|---|---|---|---|
麻黄 » |
5 |
君薬 |
辛温解表 |
平喘 |
解表剤 |
辛温解表薬 |
桂皮 » |
4 |
臣薬 |
辛温解表 |
解表剤 |
辛温解表薬 |
|
杏仁 » |
5 |
佐薬 |
止咳・化痰 |
平喘 |
化痰止咳平喘薬 |
止咳平喘薬 |
甘草 » |
1.5 |
使薬 |
緩和 |
補虚薬 |
補気薬 |
![]() |
・君薬…方剤配合中の主薬で、症状に対して主に作用する薬物です。 |
1.麻黄・桂皮は、発熱状態では発汗・解熱に働き、悪寒・ふるえ・頭痛・身体痛などの表証を緩解する(辛温解表)。麻黄と桂皮の組み合わせは、強い発汗作用をあらわす。
2.麻黄は、気管支平滑筋のけいれんを緩解し、呼吸困難を改善する(平喘)。
3.麻黄・杏仁・甘草(炙甘草)は、鎮咳・痰を抑制する作用をもつ(止咳)。
4.甘草(炙甘草)・桂皮は、消化吸収を補助する。甘草(炙甘草)は、発汗が過多になるのを防止する。
5.麻黄は、大脳の興奮性を高めるので、多量に服用すると不眠を来たす。
6.麻黄は利尿に、桂皮は鎮痛に働く。
(補足)
本方は、麻黄・桂皮の組み合わせにより強い発汗作用をもつ。
表証でも悪寒・無汗・脈浮緊という表寒・表実の状態に適応する。
発汗過多になるとかえって状態を悪化させるので注意が必要である。
発熱がない状況では呼吸困難の改善・鎮咳・利尿・鎮痛に働き、あまり大きな弊害は生じない。
麻杏甘石湯という方剤がありますが、その中の石膏を桂枝に変えたものと考えればよいです。麻杏甘桂湯と記憶すれば便利です。
麻黄はエフェドリンの原植物で、強い発汗薬でもあり、鎮咳薬でもあります。
※神農:三皇五帝のひとりです。中国古代の伝説上の人といわれます。365種類の生薬について解説した『神農本草経』があり、薬性により上薬、中薬、下薬に分類されています。日本では、東京・お茶の水の湯島聖堂に祭られている神農像があり、毎年11月23日(勤労感謝の日)に祭祀が行われます。
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◎、○、△ = 使用目標 (症状の強さ=◎>○>△) ▲ = 無いか、あっても極わずか × = ある場合は適応しない ![]() |