大柴胡湯製品集通販（通信販売）

概　要

●半表半裏証に裏実を伴う(少陽陽明併病)急性炎症。
発熱・往来寒熱・口が苦い・咽のかわき・食欲がない・悪心・嘔吐などの症候（半表半裏証）に、上腹部の痞え・腹部膨満感・腹痛・便秘（あるいは下痢)などの症候（裏実)を伴う急性炎症性疾患。
感冒・インフルエンザ・肺炎・急性肝炎・慢性肝炎の急性化・胆嚢炎・急性膵炎・腎孟腎炎・肋膜炎・大腸炎・中耳炎・咽頭炎・麻疹など。
●悪心・嘔吐・上腹部の痞え・腹部膨満感・腹痛・便秘を呈する消化管疾患急性胃炎・慢性胃炎・胃十二指腸潰瘍など。
●胆石症。
●中年以後の肥満・肥満が関与する代謝異常および生活習慣病[糖尿病・高血圧・高脂血症・痛風（高尿酸血症）・虚血性心疾患・脂肪肝など]。
●いらいら・怒りっぽい・緊張感・不安・ヒステリックな反応を呈する自律神経の失調。
自律神経失調症・更年期症候群・不安神経症・ストレス性潰瘍・円形脱毛症・精神性インポテンツ・不眠症・筋緊張性肩こり・頭痛・高血圧など。
●結膜炎・角膜炎・中耳炎・鼻炎・副鼻腔炎・扁桃炎・咽喉炎など。
●気管支喘息で精神的要素・炎症などが関連するもの。

こんな方に

イライラが強く、胃が張って硬い人

主　治

少陽熱証（急性膵炎・胆嚢炎・脂肪肝）／肝胆の実熱証

適応症

胃炎、常習便秘、高血圧に伴う肩こり・頭痛・便秘、肩こり、肥満症、急性肝炎、慢性肝炎、嘔吐、食欲不振、痔瘻、ノイローゼ、不眠症、胆石症、胆嚢炎、黄疸、肝機能障害、脳溢血、蕁麻疹、胃酸過多症、急性胃腸カタル、悪心、糖尿病、胃腸病、気管支喘息、動脈硬化、半身不随、神経衰弱、陰萎、肋間神経痛、肝硬変症、膵臓炎、心不全、心筋梗塞、狭心症、心臓弁膜症、肺気腫、感冒、気管支拡張症、肺結核、肋膜炎、胃・十二指腸潰瘍、大腸炎、腎炎、腎結石、萎縮腎、てんかん、自律神経失調症、耳鳴り、難聴、中耳炎、結膜炎、虹彩炎、角膜炎、歯痛、円形脱毛症、ふけ症、ヘルペス、不妊症。

応　用

1.半表半裏証に裏実を伴う（少陽陽明併病）急性炎症。
発熱・往来寒熱・口が苦い・咽のかわき・食欲がない・悪心・嘔吐などの症候（半表半裏証）に、上腹部の痞え・腹部膨満感・腹痛・便秘（あるいは下痢）などの症候（裏実）を伴う急性炎症性疾患。
感冒・インフルエンザ・肺炎・急性肝炎・慢性肝炎の急性化・胆嚢炎・急性膵炎・腎孟腎炎・肋膜炎・大腸炎・中耳炎・咽頭炎・麻疹など。
2.悪心・嘔吐・上腹部の痞え・腹部膨満感・腹痛・便秘を呈する消化管疾患。
急性胃炎・慢性胃炎・胃十二指腸潰瘍など。
3.胆石症
4.中年以後の肥満・肥満が関与する代謝異常および生活習慣病[糖尿病・高血圧・高脂血症・痛風（高尿酸血症）・虚血性心疾患・脂肪肝など]。
5.いらいら・怒りっぽい・緊張感・不安・ヒステリックな反応を呈する自律神経の失調。
自律神経失調症・更年期症候群・不安神経症・ストレス性潰瘍・円形脱毛症・精神性インポテンツ・不眠症・筋緊張性肩こり・頭痛・高血圧など。
6.結膜炎・角膜炎・中耳炎・鼻炎・副鼻腔炎・扁桃炎・咽喉炎など。
7.気管支喘息で精神的要素・炎症などが関連するもの。

妊娠・授乳の注意

●大黄の子宮収縮作用などにより、流早産の危険性があります。
●授乳中は、乳児が下痢（泄瀉）をする場合がありますので、注意が必要です。

診断のポイント

●実証
●臍から上の緊張（胸脇苦満＋心下急）
●便秘傾向

弁証論治

●肝陽上亢 »
●肝気鬱結（肝気鬱滞） »
●肝胆湿熱 »
●肝胃不和（肝気犯胃） »

出典書籍

出典書籍 (source)
西暦250年　三国時代　『傷寒論』　校訂　六経によって急性熱病を識別し、治療する方法について説明している。→処方使用期間：1757年間

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ジェーピーエス製薬 » ≪医薬品≫ 漢方製剤No：JPS-31
本剤は、〈灰褐色の錠剤、顆粒剤〉です。

**JPS 大柴胡湯のお買物**(shopping)
商品番号	規格	税込価格	数量	カゴに入れる↓
k0300	260錠	4,860円（税込）	数量
k0581	180包（顆粒剤）	25,920円（税込）	数量

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クラシエ薬品（カネボウ薬品） » ≪医薬品≫ 漢方製剤No：KB-8・EK-8
本剤は、〈細粒〉です。
医薬品の個人輸入

**クラシエ大柴胡湯エキス細粒のお買物**(shopping)
商品番号	規格	税込価格	数量
k1270	（EK-8）2.0g×42包（2週間分）	6,550円（税込）	数量
k1268	（KB-8）3.0g×28包（2週間分）	6,550円（税込）	数量
k1269	（KB-8）3.0g×168包（12週間分）	38,224円（税込）	数量
k1271	（EK-8）2.0g×294包（14週間分）	43,700円（税込）	数量

●一日分価格（税込）…0円

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クラシエ薬品（カネボウ薬品） » ≪医薬品≫ 漢方製剤No：EKT-8
本剤は、〈錠剤〉です。
医薬品の個人輸入

**クラシエ大柴胡湯エキス錠のお買物**(shopping)
商品番号	規格	税込価格	数量	カゴに入れる↓
k1770	252錠	6,560円（税込）	数量
k1771	1764錠	43,799円（税込）	数量

●一日分価格（税込）…0円

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小太郎漢方製薬 » ≪医薬品≫ 漢方製剤No：N8
本剤は、〈細粒〉です。
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**コタロー大柴胡湯エキス細粒のお買物**(shopping)
商品番号	規格	税込価格	数量	カゴに入れる↓
k1651	（N8）3.0g×42包（2週間分）	6,002円（税込）	数量
k1652	（N8）3.0g×168包（56日分）	21,883円（税込）	数量

●一日分価格（税込）…391円

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小太郎漢方製薬 » ≪医薬品≫ 漢方製剤No：S025
本剤は、〈灰褐色の錠剤〉です。

**ダイサインＳのお買物**(shopping)
商品番号	規格	税込価格	数量	カゴに入れる↓
k0487	180錠	4,968円（税込）	数量	●小太郎の協力会製品のご注文はインターネットではできません。電話、Fax、Eメールで承ります。弁証論治しましょう。
k0488	540錠	13,392円（税込）	数量	●小太郎の協力会製品のご注文はインターネットではできません。電話、Fax、Eメールで承ります。弁証論治しましょう。

ツムラ大柴胡湯エキス顆粒（医療用）の通販画面へ »

ツムラ » ≪医薬品≫ 漢方製剤No：8
本剤は、〈顆粒剤〉です。
医薬品の個人輸入

**ツムラ大柴胡湯エキス顆粒（医療用）のお買物**(shopping)
商品番号	規格	税込価格	数量	カゴに入れる↓
k0623	42包（2週間分）	6,330円（税込）	数量
k0751	189包（63日分）	24,084円（税込）	数量

ツムラ漢方大柴胡湯エキス顆粒の通販画面へ »

ツムラ » ≪医薬品≫ 本剤は、〈顆粒剤〉です。

**ツムラ漢方大柴胡湯エキス顆粒のお買物**(shopping)
商品番号	規格	税込価格	数量	カゴに入れる↓
k1089	24包	4,320円（税込）	数量

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剤盛堂薬品 » ≪医薬品≫ 本剤は、〈散剤〉です。

**強実胸散のお買物**(shopping)
商品番号	規格	税込価格	数量	カゴに入れる↓
k2088	60包	6,912円（税込）	数量
k2089	500g	30,888円（税込）	数量

●一日分価格（税込）…0円

東洋大柴胡湯エキス細粒の通販画面へ »
東洋薬行 » ≪医薬品≫ 漢方製剤No：TY-077
本剤は、〈細粒〉です。
医薬品の個人輸入

**東洋大柴胡湯エキス細粒のお買物**(shopping)
商品番号	規格	税込価格	数量	カゴに入れる↓
k1720	2.0g×252包（84日分）	38,114円（税込）	数量

●一日分価格（税込）…414円

ご購入手順

【カゴに入れる↓】ボタンをクリックするとあなたの買物カゴに商品が１個入ります。
複数個お買い上げの場合は数量を入力して、【カゴに入れる↓】ボタンをクリックして下さい。
別の商品の【カゴに入れる↓】ボタンをクリックするとあなたの買物カゴに別の商品が追加されます。
このご注文からＳＳＬ（セキュリティ機能）を使用しますので、あなたの情報は安全に守られます。
の使用ができるようになりました。

証の判定

証（症状・体質）判定を望む方は 右矢印 証の判定メニュー画面へ »
※この判定のために、AI（人工知能）のエキスパート・システムを構築しました。 Java

次の症状のいくつかある方は、本方剤が良く効く可能性が大きいです。

【中薬大分類】表裏双解剤…体表と体内を同時に治療する方剤です。

【中薬中分類】解表攻裏剤…解表と潟下を同時に行う方剤です。

八綱分類

裏熱実（りねつじつ） …証（体質・症状）が、裏証（慢性症状）、熱証（炎症）、実証（体力充実）、胸脇苦満（肋骨下部の張り）の方に適応します。

【気血津・臓腑証】
熱盛（ねつせい）…小柴胡湯の加減方で、「半表半裏証」に腹痛・便秘あるいは下痢（泄瀉）を伴う場合の方剤ですが、清熱瀉火の方剤として使用できます。本方の特徴は、瀉下の大黄と止ケイ・止痛の枳実・白芍および止咳・化痰・止嘔の半夏・生姜の配合で、便秘あるいは下痢（泄瀉）・腹痛・咳嗽・悪心・嘔吐をともなう炎症に使用できるところにあります(小柴胡湯のように胃腸虚弱者には適しません)。小柴胡湯と同様の上・中焦の炎症に適応しますが、大黄の配合によってさらに下焦の炎症にも適し、幅広く用いることができます。
一般には、平滑筋のけいれん・逆蠕動などのジスキネジーを呈する炎症によく用い、利胆の効果も十分あるので肝臓・胆のうなどの炎症に適します。大黄・枳実は承気湯類の配合と考えて、小柴胡湯と承気湯の合方として使用してもよいです。

【証（病機）】肝胃実熱・肝鬱化火（かんいじつねつ・かんうつけか）

中医学効能（治法）

和解半表半裏・瀉下熱結・疏肝解鬱・理気止嘔・清熱瀉下

用語の説明(term)

・和解（わかい）…臓腑の機能を調和させて病邪を除く。半表半裏、少陽証の治療法です。

・半表半裏（はんぴょうはんり）…横隔膜に隣接する臓器で、胃、肝、脾、肺、肋膜、心、食道気管支などです。

・疏肝解鬱法（そかんげうつほう）…肝気の鬱結によって起こるイライラ、憂鬱、怒り、ヒステリー、胸脇苦満などの治療法です。

・理気（りき）…理気：気の流れを良くすることです。気（氣）を正常に巡らせ機能を回復する治療法です。

・実熱（じつねつ）…外からの熱邪の侵襲、ストレス、飲食の不摂生による熱の発生などの症候です。（実火）

・肝鬱（かんうつ）…肝の機能鬱滞です。気分の落ち込んだ状態、神経症、ヒステリー、憂鬱などです。

使用目標(aim)

本方剤の適応する使用目標は次のとおりです。
●みぞおち辺りに抵抗感や圧痛がある(主に右の肋骨部に強いことが多い)。
●腹直筋を含む腹部の筋肉が筋張って硬くなり、吐き気や嘔吐がある。
●弛張熱がある。
●舌に黄色、または茶褐色の苔が見られる。
●食欲が落ち、便秘気味。
●脈は沈んでいても、しっかりした実証の脈で、ゆっくり打っている。
●小柴胡湯の証で実証の人に当てはまる。

(case study)

【大柴胡湯の症例・治例】…次の症例に近い病症の方は、本方剤をお奨めします。

〈便秘〉

54歳男子。

ガッチりした体格の精力的な男性。

数年前から便秘がちとなり、種々の売薬をのんでみたが、一向に軽快しない。脈、腹ともに十分に力があり、右季肋下に強い胸脇苦満が認められた。肩こりも訴える。

典型的な大柴胡湯証とみて投与すると、毎朝1行快便が得られるようになった。

弁証論治リンク肝気鬱結（肝気鬱滞）証 »

・現代病名：便秘

〈慢性胃炎〉

50歳の男性。
サラリーマン。体格はガッチりしているし、筋肉もよく発達しているが、顔色はどす黒い。神経はこまかい人である。心下のつかえがあり、上腹部が張っていて、便秘気味で、慢性胃炎と診断された。痛みと吐き気が時々あるという。血圧は高くない。大柴胡湯を服用したところ、痛みと吐き気がなくなり、体にしまりが出てきたと喜んで報告してきた。続けて服用して完治した。

・現代病名：慢性胃炎

〈5日で石が出てびっくり〉

グルメなNさん(61歳・男性）は、大変な美食家で、どちらかというと脂肪太りです。

夕食に豪華な中華料理を食べた日のことでした。夜中に右上腹部が猛烈に痛くなり、どうしようもなくなって、救急車で病院に運ばれました。診察を受けると、胆石発作であることが分かったのです。
病院では手術を勧められましたが、どうしても手術が怖くて踏み切れません。どうしたらいいのか悩みました。

そこで病院には黙って、以前かかっていた漢方専門の薬局に相談に行きました。漢方薬を飲むだけで、うまくすれば数日で石が出ると聞いて、さっそく飲みはじめることにしました。処方された漢方薬は大柴胡湯と生薬の金銭草(マメ科ギンセンソウなどの草)との合方でした。
驚いたことに、なんと5日で石が出たそうです。それでも、再発しないよう、Nさんはしばらく大柴胡湯を服用することにしました。

・現代病名：胆石症

〈大柴胡湯でコレステロール値が安定した〉

商店主のHさん（50代・男性)は、高血圧に加え、血清脂質全般の検査値が高く、かかりつけの病院の医師から、動脈硬化に気を付けるようにいわれていました。薬はもらっていましたが、毎晩かなりお酒を飲むために服用を怠りがちです。めまいや肩こりに悩まされていたのですが、自分では、それも軽い二日酔いのせいだと思っていました。しかし、とうとう医師に禁酒を指示されたことから、思い立って漢方薬局を訪れました。

がっしりした体格で太り気味、みずおちに強い圧迫感を覚えるというHさんに、薬剤師は大柴胡湯を勧めました。飲酒する日にも服用するようにいわれ、しばらく飲み続けたところ、不快な症状が和らぎ、血圧、コレステロール値と中性脂肪値が若干落ち着いてきました。

・現代病名：高脂血症

〈漢方の併用で降圧剤がすばらしく効くようになった〉

会社重役のSさん（57歳)は、脂肪肝のために病院で治療を受けていました。

血圧も高く、降圧剤（血圧を下げる薬)を飲まないと最大血圧が200㎜Hgぐらい、きちんと薬を飲んでいても、170㎜Hgを切ることはありませんでした(最小血圧は100㎜Hg)。体質改善のために食事を制限しようとしても、仕事柄つきあいの席が多く、なかなか思うようにいきません。思い余って、漢方を処方する医師を訪ねました。

がっしりした体格のSさんは、胸脇苦満があり、典型的な実証タイプです。便秘傾向が強いことから、医師は、大柴胡湯に大黄を加えた薬を処方しました。すると、3、4ヵ月で血圧が下がりはじめ、今は150～160㎜Hgに落ち着いています。

降圧剤は切れませんが、漢方の体質改善効果で血圧のコントロール状態がよくなったのです。

弁証論治リンク肝気鬱結（肝気鬱滞）証 »

・現代病名：高血圧

〈高血圧〉

53歳の主婦、最近とみに肥満が進み、主治医からも高血圧を指摘されていましたがあまり気にもとめず放置していました。

ここ一ヶ月位、何か頭にものが刺さっているような気がし、肩がこります。時々頭に血がのぼる感じでのぼせます。少し歩くだけで動悸がして息切れがするようになりました。診察室に現われた患者さんは身長一六〇センチ、体重六五キロ、大柄でがっしりとした固太りの中年夫人です。血圧は一九七/一一六、脈は非常に力強く打っています。

腹診すると腹壁は厚く、上腹部は全体に強く緊張しています。漢方で心下満と呼んでいる腹証です。のぼせの症状と心下満の腹証、それにこの方は便秘があるということでしたので、大柴胡湯エキスを上げることにしました。

この薬を始めて一週間日、まず便通が良くなり、肩こりがとれ何だか体が軽くなりましたということでした。約一年後には、血圧はいつの間にかすっかり正常値になり、初め高かった血中コレステロールを始めとする血中脂質も正常の数値に落ち着きました。

・現代病名：高血圧

〈5歳からの投薬で普通学級に進学〉

保育園児のT君(5歳)は、精神安定剤の投薬を受けていましたが、睡眠障害やパニック障害が治まらないため、両親は漢方治療を求め、大柴胡湯が処方されました。

服用を続けると、まず睡眠障害が改善され、症状全体が落ち着きました。

すると保育園で周囲の子どもと遊ぶようになり、T君の会話能力は著しく伸びていったのです。小学校は普通学級に進み、学校の出来事を母親に報告できるようにもなりました。

13歳で漢方薬の服用をやめましたが、その後も症状は安定し、再発することはなかったそうです。

・現代病名：自閉症

〈漢方薬と粗食、運動の併用で慢性肝炎が完治〉

公務員のKさん(45歳)は、健康診断で肝機能値が高いことが分かり、慢性肝炎と診断されて、すぐに入院しました。安静にして高たんぱく、高カロリーの食事療法を受けると、じきに回復し、退院できました。

しかし、職場に復帰するとすぐに悪化し、3回、入退院を繰り返してしまいました。そこで、仕事上の不安から漢方研究医に相談したのです。

Kさんは筋肉質のがっしりした体格で、便秘がち、腹診を受けると、右の肋骨の下に胸脇苦満が認められました。

漢方薬の大柴胡湯が処方され、食事療法として副食を野菜、大豆、小魚、海藻中心に切り替えた粗食を指導されました。1ヵ月後には運動を始めるよういわれ、その際、一時的に肝機能値が悪化しましたが、「間もなく元に戻りますよ」と説明され、さらに半年、漢方薬を続けました。

経過は順調で、1年半の治療で完治したのです。

・現代病名：慢性肝炎

組成成分

各生薬の詳細説明にリンクします。
　　　　　　　　

1.柴胡・黄牛・大黄は消炎・解熱・抗菌作用をもち.炎症を鎮める（消熱）。
2.柴胡・芍薬・大棗は、鎮静作用をもち.自律神経系の調整に働いて、いらいら・不安・憂うつ感・緊張感などを鎮める(疏肝解欝)。
3.半夏・生姜は.中枢性・末梢性に強い制吐鎮嘔作用をあらわし、悪心・嘔吐を止める（和胃止嘔)。
4.半夏・生姜は鎮咳し、痰の抑制に働く(化痰止咳)。
5.枳実は、蠕動を強め、食道・幽門・胆道などの平滑筋けいれんによるジスキネジーを緩解し、通過をスムーズにする（理気）。
半夏・生姜も蠕動を調整する。
6.柴胡・黄芩・大黄は利胆作用をもち、柴胡・黄芩は肝庇護に働き、肝細胞損傷を軽減する。
7.芍薬・大棗は鎮痙・鎮痛に働く。また、滋養強壮作用により、体を栄養・滋潤する。
8.大黄は、大腸性の瀉下作用により通便し、腸管内の毒素の吸収を防止する（瀉下）。枳実はこの効果を促進する。
（補足）
本方は、「和解半表半裏」の小柴胡湯から人参・甘草を除き、・枳実・大黄を加えたもので、「半表半裏証」で炎症性の腸管麻痺、糞便停滞という「裏実（陽明病）」を伴う状態（少陽陽明併病）を解決するための処方である。小柴胡湯よりも補益性が少なく、消炎・瀉下・鎮痛・ジスキネジーの緩解などの効果が強められている。

処方画像

●小柴胡湯より強力な熱・実証の漢方薬
大柴胡湯は、体力が充実し、どちらかというと筋肉が発達していて燃焼型のスポーツマンタイプに向いた処方です。胆石症や胆嚢炎、肝硬変、高血圧症などに用いられます。また、胃酸過多症や胃酸欠乏症などの消火器系疾患にも用いられます。
目標となる代表的な症状としては、みずおち辺りから右わき腹にかけての抵抗、圧痛、圧迫感がある胸脇苦満が挙げられます。小柴胡湯も証が類似していますが、大柴胡湯は病気の症状がより消化器系に近いところへ進行している状態が目標とされています。つまり、漢方でいう少陽病を経て陽明病にかかってきた病気に効果的です。少陽病で発熱した場合、熱が上がったり下がったりしながら0.5度ぐらいずつ上がっていく「弛張熱」から高い熱へと移行していきます。このときの熱は消化器系の中にあり、体の表面は冷えて寒気がします。さらに、便秘になり、胸脇苦満も生じます。熱がない場合でも、胸脇苦満が著しく、吐き気や嘔吐、便秘があり、舌には黄色または茶褐色を帯びた苔が生じ乾燥した状態が多く見られます。
このような場合には、大柴胡湯を試してみるとよいでしょう。ただし、もともと胃腸が弱い虚証体質の人には不向きです。
●合方、加味などで広範囲に用いられる
大柴胡湯は、さまざまな下痢性の疾患や化膿症、数日を経た熱性のかぜ、急性・慢性の腸炎など、多くの病状を改善します。単方(ひとつの処方のみ)でもよく使われますが、その効果をさらに早めたり高めたりするために、処方を工夫することがあります。
高血圧症には、柴胡加竜骨牡蛎湯とともに頻繁に用いられます。また、桂枝茯苓丸や当帰芍薬散などの駆オ血剤と一緒に使われることも多く、オ血体質の人の血のめぐりをよくして血圧を下げていきます。ちなみに柴胡加竜骨牡蛎湯は、大柴胡湯の変方のような処方で、少し神経質な人の場合に使われます。
また、胆石症や胆嚢炎、さまざまな肝炎、肝硬変などで、症状が激しく、のどの渇きがあるという場合、または長期間服用して体質を改善していく場合には、石膏を加え、カルシウムの力を補充します。さらに、耳鳴りや音を聴き取る感度に異常があり、胸脇苦満や腹部の膨満感がある場合にも、石膏を加えることで効果が高まることが多い、とされています。
このように、単方のみならず、合方や生薬の加味によって、広い応用範囲を持つのが大柴胡湯です。

ストレス ●若いときは疲労回復剤になる大柴胡湯
スポーツマンのような、体力のある人に適した大柴胡湯ですが、必ずしもそういう人でなくても服用可能ということを知っておくとよいでしょう。
具体的には30～40代ぐらいの年齢の人で、このぐらいの年齢の人はまさに働き盛りでストレスもたまりがちです。もしも、疲れて仕方がないといった場合に大柴胡湯を用いると、ビタミン剤よりも効果のある疲労回復剤になります。
少しばかり休んでも疲れが取れないというときは、肝臓が疲れていることが多く、たとえビタミンを摂取しても、体内で吸収する力が低下しているため、元気は戻りません。大柴胡湯は、肝臓の働きを活発にしてくれるので、疲れが取れて元気がよみがえってきます。ビタミンを取るならば、その後の方がより効果的です。

おなかの脂肪が多い方に ●おなかをはかれば効果がわかる!
見た目はそんなに太っていなくても、実は内臓周りに脂肪が蓄積された「内臓脂肪型肥満」であるということはよくあります。内臓脂肪は動脈硬化の原因に深く関係しているため、過剰に溜まるとさまざまな機能に影響を及ぼします。また軽視しがちな高脂血症や高血糖、高血圧などが、脳卒中や心筋梗塞、糖尿病など命に関わる病気に発展する恐れがあります。
2008年度の健康診断から「メタボリック・シンドローム」の考え方を導入し、40歳以上の方に「腹囲(へそ回り)測定」を実施することが厚生労働省より義務付けられます。腹囲が男性は85cm以上、女性は90cm以上あれば「内臓脂肪型肥満」の疑いがあると見なされるのです。まずは日々の生活習慣を見直し、食べ過ぎや運動不足の解消など、自分自身で予防・改善することが大切です。

※日本の基準ではなぜ女性に甘いか?
日本では内臓脂肪の面積が100c㎡以上ある人は、統計的に見て男性ではウエスト85cm以上、女性では90cm以上となるそうです。

合　方(複数の漢方薬を合わせた処方)

(複数の漢方薬を合わせた処方)
他剤との効用併用を示します。合方は良効なケースが多いです。
本方の証の方で、さらに次の症状がある方は、合わせて次の方剤を飲むと良く効きます。

病症症状	合方	備考
大柴胡湯証で小便減少の場合	大柴胡湯＋五苓散 »
鎮痛効果を強めたい場合	大柴胡湯＋芍薬甘草湯	瀉下効果は弱くなります。
胆石症や胆嚢炎、肝炎、肝硬変などで、症状が激しく、のどの渇きがある場合	大柴胡湯＋石膏 »	カルシウムの力を補充
耳鳴りや音を聴き取る感度に異常があり、胸脇苦満や腹部の膨満感がある場合	大柴胡湯＋石膏 »	カルシウムの力を補充
腹部膨満感が強ければ	大柴胡湯＋半夏厚朴湯 »
悪心・嘔吐（水様物）が強ければ	大柴胡湯＋小半夏加茯苓湯 » 大柴胡湯＋半夏厚朴湯 »
黄疸があれば	大柴胡湯＋菌蔯蒿湯 »
炎症が強ければ	大柴胡湯＋三黄瀉心湯 » 大柴胡湯＋黄連解毒湯 »
加齢などにより、腎虚を伴うときは	大柴胡湯＋六味丸 » 大柴胡湯＋八味丸 »