●小児喘息や気管支喘息の間歇期にはfirst choiceで用いられます。
●その他、カゼや気管支炎がこじれて咳が残った場合、のどに物がつかえるようだと訴える不安神経症にも用います。ただし、多少とも胸脇苦満があり、著しい寒証でないことを条件とします。
喘息の体質改善
慢性気管支喘息・不安神経症/肝気犯肺
気管支ぜんそく、小児ぜんそく、せき、気管支炎、不安神経症、百日咳、神経衰弱、ノイローゼ、喘息発作などによる呼吸困難。
1.半表半裏証(少陽病)を呈する急性炎症。
発熱(弛張熱が多い)・往来寒熱(微熱のときには往来寒熱を呈さないこともある)・口が苦い・咽のかわき・食欲がない・悪心・嘔吐・胸脇部が張って苦しい(胸脇苦満)・舌苔は白・脈は弦などの症候(以上の症候のうち1~2がみられればよい)。
感冒・インフルエンザ・咽喉炎・中耳炎・耳下腺炎・扁桃炎など。
特に悪心・嘔吐が強いものに適している。
2.気管支喘息で精神的要素や軽度の炎症傾向をもつもの。
3.咳嗽・白色で多量の痰などが顕著にみられる呼吸器系の症状。
気管支炎・小児喘息・気管支喘息・肺結核の初期・肋膜炎など。
4.悪心・嘔吐が強く胸脇部の張った痛みなどを呈し軽度の炎症を伴う消化器疾患。
胃十二指腸潰瘍・胃炎・慢性肝炎など。
5.咽喉頭神経症。
6.いらいら・憂うつ感・不安・緊張感などの精神神経症状。
自律神経失調症・神経症・更年期症候群・神経性胃炎・ストレス性潰瘍・神経性咳嗽・パニック障害。
●妊婦または妊娠の可能性のある人は、使用できない場合があります。
●小柴胡湯証+半夏厚朴湯証
●咽中炙臠、胸脇苦満
●胸や胃のつまる感じ
●喀痰を伴う咳、嘔気、神経症状
(source)
西暦1800年 日本時代 『本朝経験方』 日本で生まれて経験的に幅広く用いられているが明確な創作者がわかっていない処方。→処方使用期間:207年間
商品番号 | 規格 | 税込価格 | 数量 | カゴに入れる↓ |
---|---|---|---|---|
k1561 | (EK-96)2.5g×42包(2週間分) | 10,711円(税込) | ||
k1559 | (KB-96)3.75g×28包(2週間分) | 10,711円(税込) | ||
k1560 | (KB-96)3.75g×168包(12週間分) | 62,210円(税込) | ||
k1562 | (EK-96)2.5g×294包(14週間分) | 72,067円(税込) |
●一日分生薬乾燥エキス量…7.00 g ●一日分価格(税込)…699円
商品番号 | 規格 | 税込価格 | 数量 | カゴに入れる↓ |
---|---|---|---|---|
k0265 | 180錠 | 4,968円(税込) |
●小太郎の協力会製品のご注文はインターネットではできません。 電話、Fax、Eメールで承ります。 弁証論治しましょう。 |
|
k0424 | 540錠 | 13,392円(税込) |
●小太郎の協力会製品のご注文はインターネットではできません。 電話、Fax、Eメールで承ります。 弁証論治しましょう。 |
商品番号 | 規格 | 税込価格 | 数量 | カゴに入れる↓ |
---|---|---|---|---|
k0706 | 42包(2週間分) | 8,192円(税込) | ||
k0834 | 189包(63日分) | 30,448円(税込) |
●一日分生薬乾燥エキス量…5.00 g ●一日分価格(税込)…749円
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証(症状・体質)判定を望む方は
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※この判定のために、AI(人工知能)のエキスパート・システムを構築しました。
次の症状のいくつかある方は、本方剤が良く効く可能性が大きいです。
…和法:和解あるいは調和の作用によって病邪を消除する治法です。
【中薬大分類】和解剤…調和を行う方剤です。和解の方法により病邪を解除する方剤です。少陽半表半裏の邪を解除したり、肝脾不和・脾胃不和を改善するもので、八法の【和法】に相当します。
【中薬中分類】和解少陽剤…感冒の中期(邪が少陽)に用いる和解剤です。往来寒熱・胸脇苦満・悪心・食欲不振・口が苦い等の症状で用います。
裏熱虚(りねつきょ) …証(体質・症状)が、半表半裏・少陽病(急性~慢性期)、熱証(炎症)、虚証(体力中くらい)、胸脇苦満(肋骨下部の張り)、升証(ノドのつかえ感・咳)の方に適応します。
【証(病機)】肝鬱胃虚兼痰湿(かんうついきょけんたんしつ)
疏肝解鬱・補気健脾・理気降逆・去淡止咳・化痰・清熱
・疏肝解鬱法(そかんげうつほう)…肝気の鬱結によって起こるイライラ、憂鬱、怒り、ヒステリー、胸脇苦満などの治療法です。
・補気(ほき)…気を補う=益気のことです。
・健脾(けんぴ)…脾の働きです。脾胃の機能を正常にする治療法です。
・理気(りき)…理気:気の流れを良くすることです。気(氣)を正常に巡らせ機能を回復する治療法です。
・降逆(こうぎゃく)…上った気を下げることです。
・去痰(きょたん)…痰を除くことです。
・止咳(しがい)…咳を止めることです。
・肝鬱(かんうつ)…肝の機能鬱滞です。気分の落ち込んだ状態、神経症、ヒステリー、憂鬱などです。
・痰湿(たんしつ)…体内に滞った水分からできる代謝異常物質のことです。
【柴朴湯(小柴胡湯+半夏厚朴湯)の症例・治例】…次の症例に近い病症の方は、本方剤をお奨めします。
〈1年でつらい症状がなくなった〉 いつからか、ほおの紅斑に悩まされるようになった主婦のTさん(35歳)。化粧かぶれかと思い、自分なりの対策を講じていましたが一向によくなりません。やがて指の関節がこわばるようになりました。リウマチを疑って総合病院を受診したところ、全身性エリテマトーデスであることが分かりました。そこで医師から漢方薬治療を勧められたTさんは、漢方も処方する近所の内科を訪れたのです。 Tさんには、瘀血症状である下腹部の圧痛や、すぐあざができるという症状があり、その上、もともとぜんそくもちでもありました。そこで皮膚症状もふまえて処方されたのが、瘀血を改善する桂枝茯苓丸と、小柴胡湯と同様の生薬が含まれていてぜんそくにも効果がある柴朴湯です。 これを服用したところ、2週間であざができにくくなりました。そして、2カ月後には顔のむくみが取れ、紅斑が薄くなってきたのです。 総合病院での定期検査の結果もよく、Tさんがますます月一向きに漢方を飲むようになると、1年後にはすっかり紅斑も取れ、自覚症状はまったくなくなっていました。 ・現代病名:全身性エリテマトーデス |
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〈発作を起こす回数が減り、希望が生まれた〉 62歳になるKさんは、若いころラグビーの選手をしていただけあって、体格のいい男性です。会社を経営しており、酒とタバコと夜の付き合いは欠かせないという生活を送っていました。ストレスが多く、眠れないために、夜中でも酒を飲んではまた眠るという毎日です。はたして狭心症の発作を週に1度起こすようになってしまいました。病院に通ってはいたものの、漢方薬で発作の改善ができないものかと考え、漢方専門薬局を訪れたのです。 漢方薬は柴胡加竜骨牡蛎湯と柴朴湯を処方され、生活習慣も直すように説得されました。そして、酒の付き合いが断れないなら、ついだりつがれたりがない薄いウーロンハイを飲むように、また、夜は食べる量を減らすようになど、実に具体的な指示を受けたのです。 しぶしぶそれに従っているうちに、体重が3㎏減り、コチコチだった肩や背中も軟らかくなってきました。 2ヵ月たった現在では、発作を起こす回数は以前の3分の1になり、順調な回復をみせているとのことです。 ・現代病名:狭心症 |
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〈気管支喘息〉 61歳。スナックのママさんです。職業柄、周囲にタバコを吸う人が多いせいか、数週間前にひいた風邪が未だに治らず、ひどい咳に悩まされています。熱や体の倦さはないのですが、話などしているとのどがイガイガしてきて咳込んでしまいます。最近では咳と疾のため夜も眠れず、息苦しくてベッドの上に起き上がることもしばしばです。どうやら若い頃に持っていた喘息が再発したようです。 小太りで血色の好い女性、脈は沈弱です。血圧は152/95、脈拍73/分です。舌は湿って厚い苔があります。 胸部を聴診すると湿性のラッセル音が聴こえます。腹部は中等度の緊張で、胸脇苦満と心下居鞭、つまり心窩部から季肋部の辺りにかけて重苦しい感じと抵抗があります。 柴朴湯のエキス剤をまず三日分処方して様子を見ることにしました。三日目には咳と疫は随分楽になり胸のラッセル音も消失していました。さらに同じ処方を三日分追加し、六日で完治しました。 後日、患者さんと会った時、漢方薬の良く効く事、月余にわたる頑固な咳が数服の漢方薬で嘘のように治ったのには本当に驚いた、と話していました。 ・現代病名:気管支喘息 |
|
組成成分 |
生薬名(herb name) | 薬量(quantity) | 君臣佐使(role) | 効能1 | 効能2 | 効能3 | 効能4 | 効能5 | 効能6 | 大分類 | 中分類 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
柴胡 » |
7 |
君薬 |
疏肝解鬱 |
理気 |
解表剤 |
辛涼解表薬 |
||||
半夏 » |
5 |
佐薬 |
疏肝解鬱 |
理気 |
止嘔 |
化痰 |
化湿 |
止咳 |
化痰止咳平喘薬 |
温化寒痰薬 |
生姜 » |
1 |
使薬 |
理気 |
止嘔 |
化痰 |
化湿 |
解表剤 |
辛温解表薬 |
||
人参 » |
3 |
佐薬 |
補気健脾 |
生津 |
補虚薬 |
補気薬 |
||||
大棗 » |
3 |
使薬 |
補気健脾 |
生津 |
安神 |
補虚薬 |
補気薬 |
|||
甘草 » |
2 |
使薬 |
補気健脾 |
生津 |
補虚薬 |
補気薬 |
||||
黄芩 » |
3 |
臣薬 |
瀉火 |
清熱剤 |
清熱燥湿薬 |
|||||
厚朴 » |
3 |
佐薬 |
解欝・理気 |
平喘・除満 |
芳香化湿薬 |
|||||
紫蘇葉 » |
2 |
使薬 |
解欝・理気 |
止嘔・止咳 |
解表剤 |
辛温解表薬 |
||||
茯苓 » |
5 |
佐薬 |
健脾・利水 |
安神 |
利水滲湿薬 |
・君薬…方剤配合中の主薬で、症状に対して主に作用する薬物です。 |
1.柴胡・黄芩は、消炎・解熱・抗菌作用をもち、炎症を鎮める(清熱)。
特に柴胡は、往来寒熱を呈する発熱を緩解する。
2.柴胡・甘草(炙甘草)・大棗・厚朴・紫蘇葉は鎮静作用をもち、自律神経系の調整に働き、いらいら・不安・憂うつ感・緊張感などを鎮める(疏肝解欝)。半夏・黄芩・茯苓も、鎮静作用によりこれを補助する。
3.半夏・生姜・紫蘇葉は、中枢性・末梢性に強い制吐・鎮嘔作用をあらわし、悪心・嘔吐を止め、蠕動を調整する(理気・和胃止嘔)。人参は上腹部の痞えをとる。
4.半夏・生姜・甘草(炙甘草)・紫蘇葉は鎮咳し、痰の抑制に働く(化痰止咳)。
5.人参・甘草(炙甘草)・大棗は、消化吸収を強め、全身の機能や抵抗力を高める(補気健脾)。
6.柴胡・黄芩は利胆作用をもち、柴胡・黄芩・甘草(炙甘草)は肝庇護に働き、肝細胞損傷を軽減する。
7.茯苓は、組織中や消化管内の水分を血中に吸収して利尿作用により排除する(利水)。
8.厚朴は、気管支けいれんを緩解し呼吸困難を改善する(平喘)。
(補足)
本方は、小柴胡湯と半夏厚朴湯を合方したものである。
小柴胡湯の「疏肝解欝」の効果と「化痰止咳」「和胃止嘔」の効果を強めたものと考えるとよい。
小柴胡湯よりもさらに燥性が強いので注意を要する。
これは小柴胡湯(柴胡から甘草まで)と半夏厚朴湯を合方したもので、半夏と生姜が重複しています。小柴胡湯の証(胸脇苦満があって、軽度の虚証と見られる場合)で半夏厚朴湯の証(この場合は主として咳や喘鳴を目標とします。ただし咳は湿咳で、乾咳なら麦門冬湯ということになります)を兼ねる場合に用いるべき方剤といえます。
※神農:三皇五帝のひとりです。中国古代の伝説上の人といわれます。365種類の生薬について解説した『神農本草経』があり、薬性により上薬、中薬、下薬に分類されています。日本では、東京・お茶の水の湯島聖堂に祭られている神農像があり、毎年11月23日(勤労感謝の日)に祭祀が行われます。