●最も多く胃潰瘍・十二指腸潰瘍で痛みのある場合に用います。
●胆石症・胆嚢炎・膵臓炎で、痛みのある場合にも用います。
●風邪がこじれて食欲不振・微熱などのある方で、頭痛や項痛を
伴う方に用います。
●癲癇(てんかん)にもしばしば有効です(芍薬を増量するとさらに良いようです)。
イライラして疲れやすい人の胃痛、腹痛。胃腸症状のある風邪の後期に
少陽と太陽兼証(消化性潰瘍・肝胆膵の炎症)
感冒・流感・肺炎・肺結核などの熱性疾患、胃潰瘍・十二指腸潰瘍・胆のう炎・胆石・肝機能障害・膵臓炎などの心下部緊張疼痛、肋膜炎、神経痛、胃酸過多症、肝炎、血の道症、肋間神経痛、神経症、てんかん、潰瘍性大腸炎、腺病質、腎炎、不安神経症、チック症、不眠症、中耳炎、ヒステリー、マラリヤ、皮膚掻痒症。
1.表証を伴う半表半裏証(太陽少陽合病)。
発熱(弛張熱が多い)、往来寒熱(微熱のときには往来寒熱を呈さないこともある)。口が苦い・咽のかわき・食欲がない・悪心・嘔吐・胸脇部が張って苦しい(胸脇苦満)、舌苔は白・脈は弦などの症候。
感冒・インフルエンザ・咽喉炎・中耳炎・耳下腺炎・扁桃炎・肋膜炎・胆嚢炎・急性肝炎・腎孟腎炎などの症状に、頭痛・身体痛などの表症を伴うもの。
2.咳嗽・喀痰など呼吸器系の炎症症状。
気管支炎・肺結核の初期・肋膜炎など。
3.悪心・嘔吐・胸脇部の脹った痛み・腹痛などを呈し軽度の炎症を伴う消化器疾患。
胃十二指腸潰瘍・胃炎・急性胃炎・慢性肝炎・胆石症など。
4.いらいら・憂うつ感・不安・緊張感などを呈する自律神経系の失調。
自律神経失調症・神経症・更年期症候群・神経性胃炎・ストレス性潰瘍・神経性咳嗽など。
5.気管支喘息で精神的要素や軽度の炎症傾向をもつもの。
6.胃腸薬として、消炎剤・抗生物質・鎮痛剤などの副作用防止に用いる。
●妊婦または妊娠の可能性のある人は、使用できない場合があります。
●胸脇苦満と腹皮拘急(心下支結)
●自汗(首から上)、盗汗
●背や肩のコリ(頸項強)
(source)
西暦250年 三国時代 『傷寒論』 校訂 六経によって急性熱病を識別し、治療する方法について説明している。→処方使用期間:1757年間
商品番号 | 規格 | 税込価格 | 数量 | カゴに入れる↓ |
---|---|---|---|---|
k0438 | 260錠 | 4,860円(税込) | ||
k0570 | 180包(顆粒剤) | 25,920円(税込) |
煎じ薬は煎じの作業がありますがその薬効は、エキス剤よりも優れています。
商品番号 | 規格 | 税込価格 | 数量 | カゴに入れる↓ |
---|---|---|---|---|
k0992 | 30日分 | 16,178円(税込) |
商品番号 | 規格 | 税込価格 | 数量 | カゴに入れる↓ |
---|---|---|---|---|
k1278 | (EK-10)2.0g×42包(2週間分) | 6,560円(税込) | ||
k1276 | (KB-10)3.0g×28包(2週間分) | 6,560円(税込) | ||
k1277 | (KB-10)3.0g×168包(12週間分) | 39,210円(税込) | ||
k1279 | (EK-10)2.0g×294包(14週間分) | 43,799円(税込) |
●一日分生薬乾燥エキス量…4.00 g ●一日分価格(税込)…428円
商品番号 | 規格 | 税込価格 | 数量 | カゴに入れる↓ |
---|---|---|---|---|
k1760 | 252錠(2週間分) | 6,122円(税込) | ||
k1761 | 1764錠(14週間分) | 42,495円(税込) |
商品番号 | 規格 | 税込価格 | 数量 | カゴに入れる↓ |
---|---|---|---|---|
k1629 | (N10)2.0g×42包(2週間分) | 6,330円(税込) | ||
k1630 | (N10)2.0g×231包(77日分) | 30,448円(税込) |
●一日分生薬乾燥エキス量…4.00 g ●一日分価格(税込)…413円
商品番号 | 規格 | 税込価格 | 数量 | カゴに入れる↓ |
---|---|---|---|---|
k0269 | 180錠 | 5,184円(税込) |
●小太郎の協力会製品のご注文はインターネットではできません。 電話、Fax、Eメールで承ります。 弁証論治しましょう。 |
|
k0389 | 540錠 | 13,932円(税込) |
●小太郎の協力会製品のご注文はインターネットではできません。 電話、Fax、Eメールで承ります。 弁証論治しましょう。 |
商品番号 | 規格 | 税込価格 | 数量 | カゴに入れる↓ |
---|---|---|---|---|
k0625 | 2.5g×42包(2週間分) | 6,769円(税込) | ||
k0753 | 2.5g×189包(63日分) | 25,169円(税込) |
●一日分生薬乾燥エキス量…4.00 g ●一日分価格(税込)…517円
商品番号 | 規格 | 税込価格 | 数量 | カゴに入れる↓ |
---|---|---|---|---|
k1092 | 24包 | 4,320円(税込) | ||
k1093 | 64包 | 11,340円(税込) |
商品番号 | 規格 | 税込価格 | 数量 | カゴに入れる↓ |
---|---|---|---|---|
k2060 | 60包 | 7,776円(税込) | ||
k2061 | 500g | 35,424円(税込) |
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証(症状・体質)判定を望む方は
証の判定メニュー画面へ »
※この判定のために、AI(人工知能)のエキスパート・システムを構築しました。
次の症状のいくつかある方は、本方剤が良く効く可能性が大きいです。
…和法:和解あるいは調和の作用によって病邪を消除する治法です。
【中薬大分類】和解剤…調和を行う方剤です。和解の方法により病邪を解除する方剤です。少陽半表半裏の邪を解除したり、肝脾不和・脾胃不和を改善するもので、八法の【和法】に相当します。
【中薬中分類】和解少陽剤…感冒の中期(邪が少陽)に用いる和解剤です。往来寒熱・胸脇苦満・悪心・食欲不振・口が苦い等の症状で用います。
裏熱虚(りねつきょ) …証(体質・症状)が、裏証(慢性症状)、熱証(炎症)、虚証(体力中くらい以下)、胸脇苦満(肋骨下部の張り)の方に適応します。
【証(病機)】肝気犯胃・少陽病兼表証(かんきはんい、しょうようびょうけんひょうしょう)
和解半表半裏・疏肝解鬱・補気健脾・和胃止嘔
・和解(わかい)…臓腑の機能を調和させて病邪を除く。半表半裏、少陽証の治療法です。
・半表半裏(はんぴょうはんり)…横隔膜に隣接する臓器で、胃、肝、脾、肺、肋膜、心、食道気管支などです。
・疏肝解鬱法(そかんげうつほう)…肝気の鬱結によって起こるイライラ、憂鬱、怒り、ヒステリー、胸脇苦満などの治療法です。
・補気(ほき)…気を補う=益気のことです。
・健脾(けんぴ)…脾の働きです。脾胃の機能を正常にする治療法です。
・肝気(かんき)…肝は西洋医学で言う肝臓も含め自律神経、ホルモン系の調整機能、血の貯蔵、精神機能などを有し、これらの機能を総称して肝気といいます。肝機能のことで、全身へ気を良く巡らせる働きをします。
・少陽病(しょうようびょう)…半表半裏(横隔膜に隣接する臓器)の病気。口苦、のどの乾き、眩暈、胸脇苦満、往来寒熱などの症状が見られます。小柴胡湯で代表される方剤の適応症です。
・表証(ひょうしょう)…表証;次の症状は表証です。四肢(手足)の表層、後頭痛、肩こり、背中痛、多汗症、アレルギー性鼻炎は表証が多い。表証は主として外感病の初期に現れる病症で、発熱と悪寒が同時に見られ、浮脈(ふみゃく)を呈し、舌にはわずかに薄白苔が見られるのが特徴的症候です。風邪などの発病初期で病邪が体表にあり、悪寒、発熱などの症状を呈する病態です。
本方剤の適応する使用目標は次のとおりです。
●胸脇苦満がある。
●朝方は口が苦い。
●自然発汗の異常があり、寝汗をかく。
●頭痛、悪寒、微熱がある。体の節々が痛む。
●吐き気、胃痛、腹痛、食欲不振、下痢(泄瀉)をする。
【柴胡桂枝湯の症例・治例】…次の症例に近い病症の方は、本方剤をお奨めします。
〈猩紅熱〉 4歳の男の子。もともと細い身体だが、活発で動きの激しい子です。かぜをひいて医師の治療を受けましたが、順調とはいえず、高熱はいったん下がっても午後には上昇し、医師を手こずらせました。尿の検査で潜血反応があり、溶連菌の感染を告げられました。 その後、どうやら解熱してお母さんについてやって来ましたが、真っ青な顔をしていていつものような元気がないです。今でも時々熱が出るらしいです。体質をよく知っている子なので、すぐ柴胡桂枝湯をすすめました。やがて元気を取り戻し、1ヶ月後には、溶連菌の再検査の話は立ち消えになりました。医師はその経過から、何かを服用したことに気づき、しきりと聞きたがったといいます。私は公開することを許しました。 (注)溶連菌感染症は、溶血性連鎖球菌感染のことで、近年は、臨床医の間では「猩紅熱」を意味する病名として用いられることが多いので注意を要する。 ・現代病名:猩紅熱 |
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〈虚弱体質〉 5歳の男児。平素より風邪をひきやすい。体格はやややせ型で、食事の量はやや少ない。性格は神経質とのことである。よくのどが赤くなり、痛みがあるとのこと、熱も出る。又咳も長引く、汗をかきやすい。以上から柴胡桂枝湯を与えてみた。1年後の冬は、ほとんど風邪をひかなくなり、2年後の冬もとても調子がよいとのこと。その後、体重も増え、体格もよくなった。3年間服用し、全快した。・現代病名:虚弱体質 |
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〈肋間神経痛が1週間で完治〉 Eさん(43歳・男性)は、右の肋骨下が痛むようになり、腕を上げることができなくなっていました。外科では肋間神経痛と診断されましたが、Eさんは漢方薬での治療を望み、知人が営む漢方薬局に相談しました。 口が苦くなるなど少陽病の諸症状があったことから、柴胡桂枝湯が煎じ薬で与えられました。 1週間ほど服用を続けたところ、口苦や痛みが治まり、まったく生活に支障なく幼くことができるようになったということです。 ・現代病名:肋間神経痛 |
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〈数年采の耳鳴りが異なった漢方薬の併用で治った〉 また、W代さん(67歳)は3年前から両耳の耳鳴りに悩まされていました。W代さんの耳鳴りは、左右で音が違う上に音がかなり大きく、日常生活に支障を来たすほどでした。W代さんには、朝に真武湯、昼に柴胡桂枝湯、夜には釣藤散が処方されました。 これを服用するようになって4ヵ月後には、音が気にならなくなっていました。さらに6ヵ月後には、日常生活に全く支障のない程度にまで軽減されたのです。現在は予防のために、同じ処方を飲み続けています。 ・現代病名:耳鳴り |
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〈柴胡桂枝湯で痛みが解消〉 生花店を営むCさん(50歳)は、3ヵ月前にかぜをひいてから左胸に痛みを感じるようになり、ときおり激しい発作に襲われていました。病院でエックス線検査をしたところ、特に異常は認められず、医師からは肋間神経痛との診断を受けました。ただ、特別な治療も指示されず、激しく痛むようなら、再来院してくださいとのことだったので、不安になり、その足で町内の漢方薬局に駆け込みました。 Cさんは、身長165cm、体重55㎏の中肉中背です。体力は人並みで、今までに大きな病気や、手術をしたことがないと告げると、薬剤師は柴胡桂枝湯を処方したそうです。 そして、指示通りに薬を飲みはじめると、1週間もたたないうちに痛みが治まり、10日ほどですっかり完治しました。 その後、1年経過しましたが、あのキリキリ刺すような痛みの発作に襲われることはないそうです。 ・現代病名:肋間神経痛 |
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〈代表的な漢方薬で胸の痛みを改善〉 かぜをひいた後、右胸の痛みに悩まされていた米穀店を営むAさん(60歳)は、近所の内科医院でX線検査を受け、肋間神経痛と診断されました。その医院の医師からは痛み止めの薬と湿布薬をもらいましたが、いつまでたっても痛みは消えません。そこで、知人に紹介された薬局を訪れ、漢方に詳しい薬剤師に相談をしてみました。Aさんは腹直筋と肋骨の下が固く張ってはいるものの体力はあるほうなので、柴胡桂枝湯を勧められました。1週間ほど飲み続けたところ、胸の痛みが穏やかに、自然な感じで消えていったそうです。 今では、Aさんは重い米袋も難なく担げるようになり、店の配達も元気にこなしています。 ・現代病名:肋間神経痛 |
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〈麻黄湯と柴胡桂枝湯で完治〉 中学1年生のA子さん(13歳)は、学校でかぜをうつされたらしく、熱が39℃以上になり、しきりに全身の倦怠感を訴えています。食欲はなく、おかゆものどを通らず、水分補給だけをかろうじてしている状態でした。それでも、比較的体力があり、汗の出も少ないことから、実証と判断され、麻黄湯を服用することになりました。 2日ほどで熱は下がり、そのあと、柴胡桂枝湯に切り替えたところ、3日ほどの服用で、症状はすっかり治まったということです。 ・現代病名:感冒 |
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〈手術をせずに胆石と胆嚢炎が完治〉 もともと胆石があり、胆嚢炎を患っていたFさん(56歳・女性)は、手術をしない方針で西洋薬による治療を進めていましたが、製薬会社に勤務する家族の勧めで漢方薬を処方する内科を訪れました。小太りで汗つかきなFさんには、柴胡桂枝湯が処方されました。朝昼晩の3回の服用を2週間続けたところ、背中の違和感が取れてきました。 こうして1ヵ月後には自覚症状がまったくなくなり、さらに半年後に検査をしたところ、すっかり完治しているのが分かったのです。 今でも体調を維持するために、引き続き柴胡桂枝湯を飲んでいるFさんです。 ・現代病名:胆石・胆嚢炎 |
|
〈2、3日で発疹が治まり、1週間足らずで完治〉 小学校1年生のM子ちゃんが発熱しました。母親は市販のかぜ薬を買ってM子ちゃんに飲ませていましたが、なかなか熱が下がりません。発熱は3日続き、心配になった母親が、M子ちゃんを連れて行きつけの漢方の専門家を訪ねたところ、はしかであることがほぼ確定しました。口の中に、発疹の前兆症状であるコプリック斑が出ていたのです。 熱はあるものの食欲はさほど落ちていないM子ちゃんには、升麻葛根湯が処方されました。これを朝、昼、タと服用するのですが、服用した翌日、一気に発疹が出はじめました。 発疹は2~3日で治まったので、次は升麻葛根湯よりも効き目のやさしい柴胡桂枝湯に替えて、引き続き服用しました。すると、熱が下がるのも実にスムーズで、結局1週間足らずで完治したのです。M子ちゃんは、その後3日間休んだだけで元気に登校しました。 ・現代病名:はしか |
|
〈多少進行した状態でも速やかに快方へ〉 母親が娘のK美ちゃん(4歳)を連れて漢方外来のある病院を受診したのは、K美ちゃんが39度の熱を出してから3日目のことでした。事情があって、病院へ連れて行くのが遅くなってしまったのです。医師がみると、すでに皮膚の発疹が出ており、はしかとの診断が確定しました。病状も進んでいて、K美ちゃんは脱水症状を起こしかけていました。 そこで医師は、体力が低下しているときのはしかに適する柴胡桂枝湯と、水の調節作用がある五苓散を混ぜて処方しました。 これを服用すると、出かかっていた発疹が一気に出て、3日後には治まりはじめたのです。熱も下がり、脱水症状も改善されました。症状が進行した状態から漢方治療に入ったのですが、結局1週間ほどで完治してしまったのです。 ・現代病名:はしか |
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〈高所に上れなくなったとび職の若い男性が2年で完治〉 とび職のAさんは、26歳の若い独身男性です。レイノー現象に加え、めまいがしてふらふらするので、高い所へ上ることができない状態でした。病院では皮膚筋炎と診断され、しばらく治療しましたがよくならず、1年ほどたった11月に漢方薬局に相談に行きました。薬局では、真武湯と当帰四逆加呉茱萸生美湯を勧められました。ふらふらするのは真武湯が適した証で、冷えには、当帰四逆加呉茱萸生姜湯が向いていたのです。 半年ほどして6月になると、ふらつきが取れてビルの工事現場の高い所にも上れるようになりました。証が変わったので柴胡桂枝湯と真武湯に変え、8月以降は柴胡佳枝湯だけを2年ほど続けたところ、皮膚筋炎とされた症状もすっかりなくなりました。 ・現代病名:レイノー症候群 |
|
〈数年できれいに治った〉 生まれつきアレルギー体質を持つ小学生のTちゃん(当時8ヵ月・女の子)は、近所の皮膚科でステロイド剤によるアトピー性皮膚炎の治療を受けていました。しかし、いっこうによくならないため、母親が以前、同様の症状を治してもらった漢方研究医に相談しました。Tちゃんはぜんそく持ちで虚証体質のため、桂枝加黄耆湯や柴胡桂枝湯の併用を勧められました。この処方を続けたところ、3歳のころには、皮膚の症状がきれいに治ったのです。 また6ヵ月からアトピーの症状が出た弟は、Tちゃんより体力があったため桂枝麻黄各半湯に黄耆を加えた漢方薬が処方され、1年で症状がよくなりました。 姉弟は、漢方薬を飲むほか、半身浴も行っていました。これも治りを早めるのに大変効果的だったようです。今では2人とも、薬の必要がないほどよくなっています。 ・現代病名:アトピー性皮膚炎 |
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〈悩みが解消したら症状も消えた〉 S君(当時9歳・男の子)は子どものころ、アトピー性皮膚炎とぜんそくを交互に繰り返していました。漢方薬の柴胡桂枝湯を継続して使いながら、かゆみのひどいときは桂枝加黄耆湯を加えた処方を併用していました。あるとき、家族関係についてのS君の悩みに気付いた医師は、両親を呼んで、S君の心のケアをするよう指導しました。すると、S君の症状は見る見るうちによくなっていったのです。 彼の場合、悩みや気持ちの不安定さが気の停滞を招き、それがアトピー性皮膚炎の症状となって現れていたのです。内面の悩みが改善されることによって気の巡りがよくなり、外に現れた症状も改善したわけです。 漢方薬の処方と同時に、気の流れに影響する心の問題に一歩踏み込んだ治療が、功を奏した一例です。 ・現代病名:アトピー性皮膚炎とぜんそく |
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〈長引く咽頭炎が完治〉 看護師のMさん(51歳・女性)は、のどが痛んだので、勤務先の漢方を処方する医院でみてもらったところ、咽頭炎を発症していると診断されました。20代の看護師Tさんも同様の症状で、二人とも虚証タイプだったため、麻黄附子細辛湯と桂枝湯が処方されました。 しかし、Tさんが2、3日で治癒したのに対し、Mさんは改善せず、処方を柴胡桂枝湯に変えてもらったのですが、やはりかんばしくありません。実は、Mさんは医院の休診日に夫の実家で介護をするなど、休息が取れない状況で、体力が落ちていたのです。 そこで、柴胡桂枝湯に十全大補湯を加えて処方してもらい、3日間服用したところ、症状はすっかりなくなりました。 ・現代病名:咽頭炎 |
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〈体力低下で虚証タイプに〉 会社員のHさん(43歳・男性)は、日ごろからさまざまな不快症状があるときに大柴胡湯を服用してきました。今回ものどの痛みと発熱が2週間ほど続くので、大柴胡湯を処方してもらいに、かかりつけの漢方医を訪れました。Hさんは肋骨の下を押すと抵抗や圧痛があり、確かに実証タイプでしたが、体力が落ちていたため、医師は虚証タイプに処方される柴胡桂枝湯を服用するように勧めました。証が合わない強い薬を飲んだ場合、体が冷えるなど、よくない影響があるからです。 Hさんはいつもと違う薬を飲むことに内心不服でしたが、数日間服用したところ、症状は完全に消えてしまいました。 ・現代病名:咽頭炎 |
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〈柴胡桂枝湯加桔梗石膏で体力が回復〉 おたふくかぜの予防接種を受けずに小学4年生になったS君は、今年の春先におたふくかぜにかかり、2週間ほどつらい思いをしました。母親は当初、単なるかぜだと思っていたのですが、やがて、耳の下が腫れてきたので病院にかかるとおたふくかぜとの診断されました。医師からは抗生物質の処方を受け、栄養を取り、安静を保つようにとの指示を受けましたが、S君は耳下腺の痛みでなかなか食事が取れず、体力もかなり落ち込んでしまいました。 S君は比較的体力のある子でしたが、これ以上体力が消耗しては…と心配になった母親が、漢方薬局で相談すると、柴胡桂枝湯加桔梗石膏を飲ませるように勧められました。 この薬を3日ほど服用すると、耳下腺の痛みが軽くなり、さらに飲み続けると1週間ほどで完全に腫れがひき、食欲も出て体カが回復したそうです。 もちろん、登校許可も受けることができました。 ・現代病名:おたふくかぜ | |
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〈こじれたかぜによく効く漢方薬〉 K子さん(14歳)は、かぜにがかったといって中学校から早退してきました。どうやら、仲のよい友人にうつされたようです。体温計で熱を計ると、39度2分もありました。発熱のためか、全身がだるいといいます。おもゆも口に入らず、水がやっと飲めるという状態です。 汗はなく、関節が痛み、発熱のため顔が赤くなっていたので、麻黄湯を服用させたところ、2日後に平熱に戻りました。 しかし、熱自体は元に戻っても、関節の痛みはまだ残り、食欲は出てきません。かぜがこじれていると考えられたので、薬を柴胡桂枝湯に切り替えたところ、2日たってすっかり治りました。 柴胡桂枝湯はこじれたかぜに効果を発揮します。 ・現代病名:かぜ | |
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〈柴胡桂枝湯と真武湯でつらい症状が翌日にはすっきり〉 冬のある日、会社員のRさん(男性・42歳)は、かぜをひいたといって会社を早退しました。少し熱っぽいと感じたRさんは、その日は晩酌をやめて早めに休んだのですが、翌日に高熱が出てしまいました。食欲もなく、関節も痛いため、その日は欠勤することに決め、かかりつけの漢方の専門医を訪ねようと思ったのですが、移動するのもつらく、しかたなく自宅で安静にしていました。しかし、症状はますますひどくなるばかりで、ようやく病院を訪れることができたのは、発症後3日もたってからでした。 漢方の専門医は、Rさんをインフルエンザと診断し、高熱や関節痛などを解消する柴胡桂枝湯と、体を温める真武湯を処方しました。 早速、その日のお昼に柴胡桂枝湯を服用したところ、数時間で熱が下がりはじめました。 さらに、夕方になってから真武湯を服用すると、徐々に高熱によると思われる頭重感や関節痛などの症状も解消し、Rさんは翌日、元気に出勤したということです。 ・現代病名:インフルエンザ | |
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〈漢方薬で右手の突っ張りが改善した〉 50歳の主婦Tさんは、数年前に更年期障害になったそうです。最近、体が冷えやすく、寒くなると手の指先が白くなるレイノー現象が出るようになり、また、右手の甲の辺りに突っ張りを感じるようになりました。夫の知人に漢方を扱っている医師がいると聞き、Tさんはさっそく訪れることにしました。診察の結果、強皮症ではありませんでしたが、そのままほうっておくと、強皮症になる可能性があるとのことです。 特に原因がないのに体が冷えるという症状のほか、腹診で下腹部に圧痛があることが分かり、瘀血を取り去る桂枝茯苓丸と柴胡桂枝湯が処方されました。 半年ほど服用したところ、体が極端に冷えることはなくなり、レイノー現象もほとんど出なくなりました。現在も服用を続けていますが、右手の突っ張りも緩和され、大変調子がよいとのことです。 ・現代病名:レイノー現象 | |
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〈症状と一緒に夫婦喧嘩も治まった〉 夫とともにクリーニング店を切りもりしているJ子さん(52歳)。わりあい元気で、大きな病気もなく毎日忙しく過ごしてきました。しかし、50の声を聞いてから生理が遅れ気味になり、肩こりやめまいに悩み始め、気分がふさいで接客もおっくうになってきたのです。また、ときにはイライラして夫にあたり、あまりしなかった夫婦喧嘩まで頻発する始末でした。 隣の漢方薬局の老店主がJ子さんのそんな様子に気付き、女神散と柴胡桂枝湯を勧めてくれました。服用し始めて3週間ほどで肩こりとめまいが治まり、さらに1ヵ月後には、気鬱もイライラもなくなりました。J子さんの回復を最も喜んでいるのは、八つ当たりの的だった夫だということです。 ・現代病名:更年期障害 | |
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組成成分 |
1.柴胡・黄芩は、消炎・解熱・抗菌作用をもち、炎症を鎮める(清熱)。
特に柴胡は、往来寒熱を呈する発熱を緩解する。
2.柴胡・芍薬・甘草(炙甘草)・大棗は、鎮静作用をもち、自律神経系の調整に働いて、いらいら・不安・憂うつ感・緊張感などを鎮める(疏肝解欝)。半夏・黄芩も鎮静作用によりこれを補助する。
3.半夏・生姜は、中枢性・末梢性に強い制吐・鎮嘔作用をあらわし、悪心・嘔吐を止め、蠕動を調整する(理気・和胃止嘔)。人参は上腹部の痞えをとる。
4.半夏・生姜・甘草(炙甘草)は、鎮咳と痰の抑制に働く(化痰止咳)。
5.人参・甘草(炙甘草)・大棗は、消化吸収を強め、全身の機能や抵抗力を高める(補気健脾)。
6.柴胡・黄芩は、利胆作用をもち、柴胡・黄芩・甘草(炙甘草)は肝庇護に働き、肝細胞損傷を軽減する。
7.桂皮・生姜は、悪寒・発熱・頭痛・身体痛などの表症を、発汗・解熱によって緩解する(解表)。
8.芍薬・甘草(炙甘草)・大棗は、鎮痙・鎮痛に働く。芍薬・大棗は、滋養強壮作用により、体を栄養・滋潤する。
(補足)
本方は、「和解半表半裏」の小柴胡湯と辛温解表の「桂枝湯」を合方したもので、半表半裏証に表証を伴うものに対する処方である。
柴胡・芍薬により「疏肝解欝」の効果が強まり、芍薬・甘草(芍薬甘草湯)により鎮痙・鎮痛の効果が強まっている。
また、小柴胡湯と比較すると、柴胡・黄芩・半夏などの燥性の薬物が少量になり、芍薬・大棗・甘草・人参などの滋潤性の薬物が増えているので、燥性による弊害が少ない。
●右上半身にたまるストレスを解消 |
●段階別に用いられるかぜの3大漢方薬 |
病症症状 | 合方 | 備考 |
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柴胡桂枝湯証で口渇や尿不利を伴う場合 |
柴胡桂枝湯+五苓散 » |
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●主治:1.少陽太陽兼証(半表半裏兼表証)
2.肝気鬱結・脾虚肝乗
●効能:1.和解少陽・辛温解表
2.疏肝解鬱・補脾柔肝