体質虚弱な婦人で、肩がこり、疲れやすく、精神不安などの精神神経症状、ときに便秘の傾向のある場合。不定愁訴、気疲れ・気苦労型の方
肝鬱化火の精神不安・生理不順/血虚+肝気鬱血
冷え性、虚弱体質、更年期障害、血の道症、月経不順、月経困難、不眠症、胃神経症、胃アトニー症、胃下垂症、胃拡張症、便秘症、湿疹、神経症、流産、中絶、卵管結紮後の血の道症、慢性肝炎、肝硬変症、手掌角化症、口内炎、虚弱者の便秘、自律神経失調症、膀胱炎、尿道炎、帯下、不妊症、かんしゃく持ち(怒りやすい)、産後口内炎
憂うつ感・いらいら・怒りっぽい・ヒステリックな反応・頭痛・目の充血・のぼせ・ほてり・眠りが浅い・多夢などの症候(肝気欝結・火旺)と、四肢の痺れ感・皮膚につやがない・動悸・筋の痙攣・目が疲れるなどの症候(血虚)や、倦怠感・食欲不振などの症候(脾虚)が基本にある以下の状況。
1.自律神経失調症・神経症・更年期症候群など。
2.月経前緊張症・不正性器出血など。
3.月経異常。
月経痛・月経不順・月経前期浮腫など。
4.乳腺症(月経前に乳房の張りが強くなるもの)。
5.過敏性腸症候群・神経性胃炎・神経性下痢・膀胱神経症など。
6.慢性肝炎・肝硬変など。
7.胃十二指腸潰瘍・慢性胃炎など。
8.高血圧症・動脈硬化など。
9.慢性の微熱・骨盤内炎症など。
10.蕁麻疹・にきびなど。
●配合生薬の牡丹皮により、妊娠によくない影響をする可能性があります。大量でなければまず心配ないのですが、妊娠中の服用については医師とよく相談してください。
●多彩な愁訴、寒熱交錯
●心気症的傾向
●瘀血の証+胸脇苦満
(source)
西暦1600年 明時代 『内科摘要』 薛巳 →処方使用期間:407年間
商品番号 | 規格 | 税込価格 | 数量 | カゴに入れる↓ |
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k0091 | 260錠 | 4,860円(税込) | ||
k0554 | 180包(顆粒剤) | 25,920円(税込) |
煎じ薬は煎じの作業がありますがその薬効は、エキス剤よりも優れています。
商品番号 | 規格 | 税込価格 | 数量 | カゴに入れる↓ |
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k0971 | 30日分 | 14,018円(税込) |
商品番号 | 規格 | 税込価格 | 数量 | カゴに入れる↓ |
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k0476 | 180錠 | 5,184円(税込) |
●小太郎の協力会製品のご注文はインターネットではできません。 電話、Fax、Eメールで承ります。 弁証論治しましょう。 |
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k0477 | 540錠 | 13,932円(税込) |
●小太郎の協力会製品のご注文はインターネットではできません。 電話、Fax、Eメールで承ります。 弁証論治しましょう。 |
商品番号 | 規格 | 税込価格 | 数量 | カゴに入れる↓ |
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k1256 | (EK-24)2.0g×42包(2週間分) | 5,016円(税込) | ||
k1254 | (KB-24)3.0g×28包(2週間分) | 5,016円(税込) | ||
k1255 | (KB-24)3.0g×168包(12週間分) | 30,448円(税込) | ||
k1257 | (EK-24)2.0g×294包(14週間分) | 34,829円(税込) |
商品番号 | 規格 | 税込価格 | 数量 | カゴに入れる↓ |
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k1607 | (N24)2.5g×42包(2週間分) | 5,126円(税込) | ||
k1608 | (N24)2.5g×189包(63日分) | 20,590円(税込) |
商品番号 | 規格 | 税込価格 | 数量 | カゴに入れる↓ |
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k0638 | 42包(2週間分) | 5,454円(税込) | ||
k0766 | 189包(63日分) | 20,700円(税込) |
●一日分生薬乾燥エキス量…4.00 g ●一日分価格(税込)…411円
商品番号 | 規格 | 税込価格 | 数量 | カゴに入れる↓ |
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k1107 | 24包 | 3,780円(税込) | ||
k1108 | 64包 | 9,720円(税込) |
商品番号 | 規格 | 税込価格 | 数量 | カゴに入れる↓ |
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k2040 | 500g | 30,888円(税込) |
商品番号 | 規格 | 税込価格 | 数量 | カゴに入れる↓ |
---|---|---|---|---|
k1706 | 2.5g×252包(84日分) | 30,448円(税込) |
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証(症状・体質)判定を望む方は
証の判定メニュー画面へ »
※この判定のために、AI(人工知能)のエキスパート・システムを構築しました。
次の症状のいくつかある方は、本方剤が良く効く可能性が大きいです。
…和法:和解あるいは調和の作用によって病邪を消除する治法です。
【中薬大分類】和解剤…調和を行う方剤です。和解の方法により病邪を解除する方剤です。少陽半表半裏の邪を解除したり、肝脾不和・脾胃不和を改善するもので、八法の【和法】に相当します。
【中薬中分類】調和肝脾剤…肝と脾を調和する方剤です。肝気欝結による脾胃への横逆、または脾虚不運で肝陰が不足して疏泄が失調した脾虚肝乗により、胸脇脹痛・腹痛・悪心・嘔吐・下痢など肝胃不和・肝脾不和が見られるときに使用します。
裏熱虚(りねつきょ) …証(体質・症状)が、裏証(慢性症状)、熱証(のぼせ)、虚証(虚弱)、湿証(水分停滞)、瘀血(血流停滞)、気上衝(のぼせ・イライラ・緊張・不安)、いわゆる冷えのぼせ(顔色が赤いのに足は冷えるタイプ)にも好適の方に適応します。
【証(病機)】肝鬱血虚・肝陽上亢・肝火犯脾(かんうつけっきょ、かんようじょうこう、かんかはんひ)
● > 女性の使用が多い方剤です。
疏肝解鬱・健脾補血・調経・清熱涼血・養血
・疏肝(そかん)…鬱状態の肝の機能を高めることです。肝気鬱結を解き、肝気を良く巡らせることです。(疏肝解鬱)
・解鬱(かいうつ)…鬱を解消することです。
・健脾(けんぴ)…脾の働きです。脾胃の機能を正常にする治療法です。
・補血(ほけつ)…血を補うことです。=益血、養血。
・調経(ちょうけい)…月経を調節することです。
・清熱(せいねつ)…熱をさますことです。身体の内部の熱を冷ますことです。体表の熱の場合は解熱といいます。
・涼血(りょうけつ)…熱で出血しやすい状態を改善することです。
本方剤の適応する使用目標は次のとおりです。
●午後になると、上半身が熱くなってのぼせたり、背中がぞくぞく寒くなったり、熱くなったりする状態(ホットフラッシュ)。
●イライラして怒りっぽい状態。不眠。
●疲れやすくて、手足がだるい状態。
●軽い胸脇苔満で、腹部に圧痛がある。
●月経痛や月経不順がある。
●女性で性周期(月経)に関連して神経症状が出る。
●鳳必や肝臓障害がある。
【加味逍遙散の症例・治例】…次の症例に近い病症の方は、本方剤をお奨めします。
〈更年期障害〉 38歳、主婦。子どもは2人であるが、人工流産の経験がある。生理不順イライラして、不眠となり、夫婦げんかもときどきするという。体もだるく、仕事をするのがいやで家出したいくらい苦しいと訴える。肩こり、頭重、めまい、便秘、食欲不振、倦怠感など不定愁訴がそろっていて、加味逍遙散証の教科書のような人である。回方を服用して、半月ほどですっかり元気になり、冗談もいえるほど明朗になった。 ・現代病名:更年期障害 |
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〈性生活の不調〉 51歳のA子さんは、閉経して半年になりますが、閉経したら愛液の出方がぐっと減るのでしょうかを質問されました。閉経すると女性ホルモンの分泌が少なくなりますから、当然愛液の分泌も減少してはいますが、ある日突然ばったりなくなってしまうということはなく、徐々に枯れてゆくものです。A子さんは分泌の減少の他にポーツと顔がのぼせて、そのあと汗が出て寒くなるいわゆる冷えのぼせがあり、足先が冷たく暖めてもなかなか温まらないといいます。足先からお腹まで冷やさないようにすること、食事や飲物に注意することとともに、加味逍遙散をのんでもらいました。1ヶ月ほどたって冷えのぼせが軽くなり、足も温かくなってさましたら、愛液の分泌もよくなり、ほっとしましたと喜ぶと同時に、「冷え」の恐ろしさを痛感しましたといわれました。 ・現代病名:性生活の不調 |
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〈夢の中でもイライラする〉 Hさん(60歳・女性)はイライラして落ち着かず、眠りも浅く、夢の中でもイライラするほどでした。毎年、春先になると、1日に3回ぐらいイライラして、精神不安に襲われます。病院では特に異常はないといわれ、漢方専門の薬局に相談に行きました。薬剤師から「夢を見ずに眠れるようにしましょう」といわれ、加味逍遙散と就寝前にだけ服用する桂枝加竜骨牡蛎湯を処方されました。その後、半年たった今では、3日に1度軽いイライラがある程度にまで回復しました。 ・現代病名:イライラ |
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〈再び月経が起こり、気力も回復〉 食品会社に勤めるTさん(52歳・女性)は、月経が止まって数ヵ月が過ぎていました。気分は落ち着かず、イライラして、生きるのも苦痛という、そんな状態が続いていたそうです。次第にやる気が失せ、仕事にも行かなくなってしまいました。初めてS病院に来たのは知り合いの紹介でした。以前友人がお世話になったということで、漢方薬を処方してくれる婦人科系の病院を選んだようです。 医者がTさんの症状をみると、目はつり上がり(怒っているような雰囲気)、手足は冷たく、のぼせがありました。そこで、加味逍遙散と甘麦大棗湯の2つが処方されることになったのです。 毎日欠かさず1ヵ月間、両処方を飲み続けたところ、気力が回復し仕事に行けるようになりました。 2ヵ月もすると、今度は体から冷えが取れ、月経が再び来たそうです。これは、漢方薬を飲んだことで、一度止まったと思われていた月経が再び起こり、体にたまった汚いものを全て洗い流してくれたのです。それ以降、気分は明るくなり、今まで以上に活発な生活を送っているそうです。 ・現代病名:更年期障害 |
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〈1ヵ月で不快な症状がすっかり消失〉 専業主婦のS子さん(49歳)は、最近、生理が不順で途絶えがちになるとともに、イライラすることが多くなり、それまでほとんど起こることのなかった肩こりをはじめ、頭重感、めまい、不眠、動悸、食欲不振、全身のだるさなど、いろいろな症状が入れ代わり現れるようになりました。更年期のつらさは、母親から聞いて知っているつもりでしたが、自分の身に降りかかって初めて、実感として分かったのです。 子どもの学校の心配事や、町内のもめごとが重なったこともあって、精神的にも参っていたのですが、漢方薬の加味逍遙散を飲み始めると、不快な症状が徐々に消え、イライラすることがすっかりなくなりました。S子さんは、1ヵ月ほどで元気を取り戻しました。 ・現代病名:更年期障害 |
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〈心因性蕁麻疹(じんましん)も漢方薬で改善〉 Wさん(35歳・女性)は、毎週月曜の朝、蕁麻疹(じんましん)に悩まされるという日々を送っていました。漢方を扱う医師に相談すると、Wさんが日ごろから抱えてい る職場のストレスが原因と診断されました。体カも落ちて冷えがあるWさんに処方されたのは、気と血の異常を改善する加味逍遙散でした。この薬を服用して2週間後、Wさんは体調がよくなり、精神的にも落ち着いて、蕁麻疹(じんましん)の症状も薬を飲む必要がない ほど改善しました。やがてWさんはストレスの元だった仕事を辞め、蕁麻疹(じんましん)とも完全に縁が切れたということです。 ・現代病名:蕁麻疹(じんましん) |
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〈1ヵ月で不快な症状がすっかり消失〉 専業主婦のS子さん(49歳)は、最近、生理が不順で途絶えがちになるとともに、イライラすることが多くなり、それまでほとんど起こることのなかった肩こりをはじめ、頭重感、めまい、不眠、動悸、食欲不振、全身のだるさなど、いろいろな症状が入れ代わり現れるようになりました。更年期のつらさは、母親から聞いて知っているつもりでしたが、自分の身に降りかかって初めて、実感として分かったのです。 子どもの学校の心配事や、町内のもめごとが重なったこともあって、精神的にも参っていたのですが、漢方薬の加味逍遥散を飲み始めると、不快な症状が徐々に消え、イライラすることがすっかりなくなりました。S子さんは、1ヵ月ほどで元気を取り戻しました。 ・現代病名:更年期障害 |
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〈更年期障害とともに高脂血症も改善〉 主婦のAさん(53歳)は、3~4年ほど前から更年期障害特有ののぼせや発汗などの症状に悩まされていました。また、コレステロールの値が280㎎'血と高く、高脂血症が指摘されていました。そこで、Aさんは友人に紹介された漢方クリニックを訪れました。そして、やせ型で腹カが弱く、右下腹部に抵抗や圧痛、不快症状などがあることから、加味逍遥散が処方されることになったのです。 服用後2週間でのぼせや発汗などの症状が軽減する効果が現れました。その後は、発汗は完全に消えないものの、のぼせはかなり改善されました。 そして、半年後の血液検査では、コレステロール値が220mg/dlまで下がっていたそうです。 ・現代病名:高脂血症 |
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〈加味逍遙散で動悸が改善〉 53歳になるMさん(女性)は1年前に閉経し、更年期を迎えて不定愁訴に悩まされるようになりました。家庭内では姑の介護、子どもの独立と気に病むことが多く、気持ちが落ち着きません。そのうちに、不安が高まると、のぼせと激しい動悸が襲ってくるようになりました。連日、動悸に悩まされ、今にも発作を起こしそうだと思ったMさんは、あわててかかりつけの漢方研究医を訪ねたのです。そこで加味逍遙散を処方されました。 のぼせや心臓の辺りの動悸を改善し、ストレスからくる自律神経失調症を治す処方です。 生活環境は変わらないものの、この漢方薬を服用していると、のぼせることがなくなり、気分も落ち着いて、緊張のし過ぎやイライラもなくなりました。 そして3ヵ月後にはすっかり動悸が治まり、ほっとしているMさんです。 ・現代病名:狭心症 |
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〈めまいの原因は鬱病ではなく冷えだった〉 やせ型のR子さん(32歳)が初めて漢方を扱う医師のもとを訪れたときは、両脇を姉と夫に支えられなければ立っていられない状態でした。R子さんは、お産の後、激しいめまいに襲われ、その後もめまいが続いて1年たってもなくならなかったそうです。 その間、めまい外来をはじめ、内科、婦人科、心療内科とドクターショッピングを続け、最終的に鬱病と診断され、抗鬱剤を投与されました。 しかし症状は一向に改善されず、それどころか、気分の落ち込みはますますひどくなり、日常生活にも支障を来すほどになったのです。そこで、夫が漢方の本を見て「これしかない」と、漢方を取り入れている医師のところに連れて行ったのです。 漢方の診察で、R子さんのめまいは、8月に冷房を強く効かせた部屋でお産をしたため、全身に冷えがたまったことが原因と診断されました。この冷えにより、水が頭にのぼって滞り、めまいを起こしていたのです。 この診断に基づき、冷えを解消し、めまいを抑える加味逍遥散と、動悸を抑える桂枝加竜骨牡蛎湯が処方されました。 そして、「あなたは鬱病ではありません」という医師の一言に、R子さんはその場で少し元気になり、何と帰りは自分1人で歩いたそうです。 漢方薬を飲み続けた結果、症状は2週間で治まり、1年ほどでR子さんはすっかり元気になりました。 ・現代病名:自律神経失調症 |
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〈強いうつ症状が加味逍遙散と真武湯で完治〉 初冬のある日、Fさん(35歳・女性)が「毎月、月経が近づくとうつ状態になってしまい、仕事に悪影響がある」と漢方の専門医のもとを訪ねてきました。実は、Fさんは20代後半から月経前症候群と診断されホルモン療法を受けていましたが、一向に改善されなかったため戸惑いを感じていたのです。そんなとき、漢方薬で体調がよくなったという同僚にこの医院を紹介され、来院したのでした。精神的症状が強くて手足が冷えやすいというFさんには、気のめぐりを改善して精神安定を図る加味逍遙散と、体を温めて冷えを取る真武湯が処方されました。 服用して1ヵ月後の月経前の時期には、本調子ではないものの会社を欠勤せずに過ごせました。手ごたえを感じたFさんが冷え対策にも積極的に取り組むようになると、ひと月ごとに症状が緩和されていきました。そして、2年目の夏を迎えるころには、薬の服用をうっかり忘れてしまうほど症状が改善されていたのです。 3年以上たった現在でも、Fさんは体調維持と再発予防のために漢方薬を飲み続けています。 ・現代病名:月経前症候群 |
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組成成分 |
1.柴胡・芍薬・薄荷は、自律神経系の機能調整・鎮静に働く(疏肝解欝)。
特に柴胡・芍薬の組み合わせがこの効果を強める。憂うつ感・いらいら・抑うつ感などの精神的ストレスが緩解される。
2.牡丹皮・山梔子は、鎮静・自律神経系興奮の抑制・解熱・消炎・抗菌に働き、止血作用ももつ(清熱涼血)。いらいら・怒りっぽい・ヒステリックな反応などを緩解する。
3.当帰・芍薬は、滋養強壮作用により、体を栄養・滋潤し内分泌機能を調整する(補血)。
4.白朮・茯苓・甘草(炙甘草)・生姜は、消化吸収を促進する(健脾)。
5.白朮・茯苓は、組織中や消化管内の水分を血中に吸収し利尿作用により排除する(利水)。
6.当帰・芍薬・牡丹皮は、子宮筋に対し調整的に働き、他薬とともに内分泌機能や自律神経系機能を調整して月経を調整する(調経)。
7.当帰・牡丹皮・生姜は、血管拡張により血行を改善する。
8.芍薬・甘草(炙甘草)は、鎮痙・鎮痛に働く。
(補足)
本方は、疏肝解欝を主とし、補血・健脾利水を組み合わせている。精神的ストレス・自律神経系の失調・栄養不良状態・消化機能低下などのさまざまな病態が混合した複雑な状態に対応するものである。
この方剤の名称の由来は、逍遙散に牡丹皮と山梔子を加味したものという意味ですが、日本では逍遙散だけを使うことは少なく、加味逍遙散として使うのが通常です。
柴胡・芍薬・甘草は、四逆散から枳実を除いたもので、胸脇部から腹直筋上部の緊張と炎症をとる役目をします。
白朮・茯苓の組み合わせは、この方剤が湿証向きであることを示しますが、そう言えば柴胡・乾姜・薄荷・山梔子も燥性であり、方剤は明らかに湿証向きであることがわかります。
当帰と牡丹皮はいわゆる理血薬で、血液の循環を促し、月経不順や更年期障害を治すのに役立ちます。
それに山梔子や薄荷が加わって、のぼせやイライラを除き、上部の熱をさます役を果たします。
方剤は全体として補性薬が多く、虚証向きです。
また温性薬が多いですが、一面において柴胡・山梔子・薄荷のような上部の熱をさます薬物が入ってますので、いわゆる冷えのぼせー顔色は赤いのに足は冷えるタイプーに好適の方剤と見ることができます。
※神農:三皇五帝のひとりです。中国古代の伝説上の人といわれます。365種類の生薬について解説した『神農本草経』があり、薬性により上薬、中薬、下薬に分類されています。日本では、東京・お茶の水の湯島聖堂に祭られている神農像があり、毎年11月23日(勤労感謝の日)に祭祀が行われます。
●婦人一切の申し分に用いてよく効く |
●肝臓が悪く血圧の高い男性にも効く |
左の写真は当帰の花です。 |
病症症状 | 合方 | 備考 |
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加味逍遙散証を伴う慢性の皮膚病、湿疹の場合 |
加味逍遙散+四物湯 » |
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●微妙な使い分けが必要な女性の漢方薬
婦人科疾患には、定番として用いられる処方がたくさんあります。当帰芍薬散のほかには、桂枝茯苓丸や加味逍遙散、桃核承気湯などがよく知られています。これらはいずれも、駆瘀血剤に分類される漢方薬です。ここで、これらの用法の違いをおおまかに見ておきましょう。
まず、適応となる体力程度が弱い順に並べると、当帰芍薬散(虚証)、加味逍遙散()、桂枝茯苓丸(実証)、桃核承気湯(実証)という順になります。
・当帰芍薬散は、冷えを伴う瘀血を取る「安産の薬」で、むくみや尿の出の異常といった水毒を伴う症状に効き、月経痛などの鎮痛にも用います。
・加味逍遙散は、更年期障害の第1選択薬として用いられることが多い薬です。
・桂枝茯苓丸は血と気の薬であり、のぼせなど気の上衝を伴うケースによく効きます。
・桃核承気湯は、のぼせて便秘がちな体力の充実したタイプに合う薬です。
しかし、女性の体はデリケートで、処方が額面通りに合わない場合も往々にしてあります。瘀血に最も広く使われる薬は桂枝茯苓丸と当帰芍薬散ですが、専門家でも使い分けに迷うケースがよく見られます。証を見定めて桂枝茯苓丸を選んでも効かなかったという人が当帰芍薬散でよくなることも、またその逆のケースもあるのです。つまり、実際の治療では柔軟に処方を見直すことも必要なのです。