●小柴胡湯(しょうさいことう) こじれた風邪や慢性疾患に抜群の効果!
〈食欲不振〉
22歳女子。
某大学病院で神経性の不食症と診断された患者。虫垂炎の手術の既往症がある。1年半前からものが食べられなくなり、食事はリンゴとパン1片程度。便通は4、5日から10日もないことがあり、月経は1年前から閉止している。足が冷え、肩がこる。脈は沈遅弱、腹部は一体にやせ弾力がないのに、右季肋下に抵抗と圧痛がある。明らかな胸脇苦満である。腹証によって小柴胡湯を投与したところ、1服飲むと強い腹痛を起こして下痢、七転八倒したが、しばらくするとその痛みもおさまり、3日から米飯3椀を平げて平然としていた。腹痛、下痢は瞑眩であったと考えられる。
〈アレルギー体賃〉
5歳の幼稚園男児。
扁桃腺肥大でカゼをひきやすく、すぐ発熱して幼稚園を休む。弟も小児ぜんそくがある。薬疹ができるので、医者も投薬したがらない。痴がつよく、食べ物にもすききらいが多く、弟よりも体格が悪くてやせている。小柴胡湯エキスを与えたところ、3ヶ月日から食欲が旺盛になり、カゼをひかなくなった。デパートなど人ごみのところへ行っても咽頭痛や扁桃腺炎もおきなくなり、体重も増加して太ってきた。