●滋陰降火湯(じいんこうかとう) のどに潤いがなく、痰(たん)が出なくて咳(せき)込む場合に!
〈肺炎後の体調不良〉
年齢/72歳 性別/男性。身長164cm、体重55kg。
平成18年2月に肺炎を患い、その後、動悸、息切れ、咳(時々)、立ちくらみなどの症状がみられるようになったとの事で、8月に来店された。体力は低下しているが寒証ではなかった。
滋陰降火湯を1回3g1日2回食前に服用していただいた。服用後半月ほどで息切れ、咳がとれ、その後、動悸も改善された。冬場に向かい不安もあるので10月現在も継続して服用していただいている。併用薬は夏場でもあったので体力をつけるためにアミノ酸製剤を8月から1ヵ月ほど服用していただいた。
〈長期間の咳〉
年齢/60歳 性別/男性。身長155cm、体重70kg。
家族で畜産業を営んでおり、長い間、売薬の咳止めを服用していたが、回復しないとの事で来店された。
痰が出にくいと言われたので滋陰降火湯を朝、昼の食前と夜(就寝前)に各1.Og服用していただいた。後日来店された時にはすっかり回復されており、常備薬として置いておきたいのでと言われて再度購入していかれた。
〈喉の異物感、咳〉
年齢/83歳 性別/男性。
体格は中肉で顔色は健康。血圧は高い。
排便は1日2回、量が多く軟便。小便が近く、1日10回夜間頻尿4回。約1ヵ月前から喉につかえた感じがある。空咳で、激しく咳きこみ、1日中咳が止まらない。
半夏厚朴湯、柴朴湯、麦門冬湯合半夏厚朴湯でよくならなかった。滋陰降火湯を服用したら1包で楽になり、2包目で咳が治まった。
3日間の服用で完治した。
〈口渇、頻尿〉
年齢/30歳 性別/男性。
ほてりがあり、疲れやすく、1日に30回以上小便に行く。とにかく水をよく飲み、がぶ飲みする。まず、水のがぶ飲みを止めさせるために、滋陰降火湯(陰虚火旺の症状があるため)、腎陰虚(毛が抜けたり腰痛がある)まで達しているので、六味丸を出したところ、1週間で小便の回数が激減した。腎陰虚になる手前なら滋陰降火湯+小建中湯でよいと考えている。
〈汗庖疹後の皮膚の乾燥〉
高知県高知市。年齢/57歳。性別/女性。
身長160cm、体重50kg、元々皮膚が弱く乾燥する方です。
水毒を除去するため、防風通聖散と竜胆瀉肝湯を服用して新たな水庖が出てくることはなくなりましたが、手がかさかさになるとのことです。
今までハンドクリームを1日何回も使用していましたが、滋陰降火湯を朝、晩2回服用(越婢加朮湯、衛益顆粒を併用)したところ、1週間でしっとりと潤いがつき、ハンドクリームの使用回数が1日1回で済むようになりました。患者さんは大変喜ばれました。