荊芥連翹湯の症例・治例

この症例に近い病症の方は、この方剤を用いることをお奨めします。

●荊芥連翹湯（けいがいれんぎょうとう）　 慢性鼻炎、慢性扁桃炎、蓄膿症、ニキビに！

〈アトピー性皮膚炎〉

16歳の男子高校生。身長168�p、体重50�s。やせ型で、浅黒い感じの神経質そうなタイプ。
5年前に発症し、何度か皮膚科を変えながら治療を続けていたが、あまり効果がない。症状は、ほぼ全身におよび、特に顔面から首すじ、上腕部にかけて掻痒感が強く、所々に皮膚の苔癬化見られる。秋から冬にかけて悪化。又、試験前などストレスや緊張感を伴うと、さらに悪くなるという。小児期はよく扁桃腺を腫らしたそうである。これに荊芥連翹湯を与えたところ、約2ヶ月の服用で、大分、掻痒感がおちつき、約6ヶ月で症状の約半分が軽減した。現在も服用を続けている。

〈慢性副鼻腔炎〉

38歳、男子。副鼻腔炎で手術を2回受けたが、症状が一向に軽快せず、漢方に望みをかけて来院。主訴は強い鼻閉と後鼻漏。筋肉質で顔色はやや浅黒い。腹力は中等度前後だが、腹直筋に比較的強い緊張が認められる。手足の裏に発汗傾向もみられるので、荊芥連翹湯の証と考え、投与。4週間日から症状がとれはじめ、服用6ヶ月で全治、廃薬した。